氷の洞窟レポート 2016年1月

氷の洞窟レポート 2016年1月

Kuna Yoon
作者: Kuna Yoon
ローカルブロガー

氷の洞窟レポートが遂に完成です~☆

レポートの前に、いくつか氷の洞窟についての意外な事実をご紹介します。

氷の洞窟に行くことが決まった、行く予定だという方は氷の洞窟マニュアルもどうぞ。

1)氷の洞窟は、実はとても繊細です。

洞窟というと、岩で固められたしっかりした場所をイメージしますが、氷の洞窟は実はとても繊細です。氷河の氷でできたこの洞窟は、氷河の氷が解けたり、氷河が動いたりする過程で偶然に発生した、いわば氷河の隙間。

この偶然できた空間も、恒久的なものではなく、春から夏にかけて氷が弱くなることで崩壊したり解けたりして消えてなくなります。そして秋にはまた新しい洞窟が生み出されます。

そのため、気温が高い日や雨の多い日には洞窟に入るのが危険な状況になることも。そんな時にはツアーは中止になることもあります。

2)氷の洞窟はひとつではありません。

前述のとおり、氷の洞窟は自然の偶然が生み出す産物。ということは、ひとつだけはなく複数できますが、そのどれもは、個性的なそれぞれ違う特徴を持った洞窟となります。

一般的に氷の洞窟や青い洞窟、アイスケーブと総称される見所ではありますが、実は「あの写真でみたあの風景」だとは限らないのです。

3)氷の洞窟はいろいろな場所にあります。

ヴァトナヨークトル氷河にできる、とは言っても、その氷河はヨーロッパ最大の大きさです。Guide to Icelandの氷の洞窟ツアーはその中間、ヨークルスアゥルロゥン氷河湖から出発です。また、車で洞窟付近まで行けるのか、10分ほど歩くのか、果ては1時間ほどのハイキングとなるのか、行き方も色々です。氷の洞窟ツアーを予約する際にはこのあたりの情報もチェックしてみましょう。

 

氷の洞窟は、イメージとは全然違う雰囲気で満ちていました。

ひとつめの洞窟はフラゥアヨークル氷河(Fláajökull)にある洞窟です。こちらは1号線から砂利道をかなり走るので4x4などの車が必要そうです。

実は駐車場から見える氷河に氷の洞窟は無く、なんと1時間ほどのハイキングの先に洞窟があるとのこと!ハイキングは大変ではありませんが、急斜面の砂利道を登ったりと、一眼レフを気遣いながらよじ登る場面も…

山を越えると氷河が広がります。晴天の日に、これを見れただけでも幸せです。

Glacier

そして、意外にもこれが氷河の入り口。

氷の洞窟レポート 2016年1月

中に入り目が慣れてくると、青い氷が一面に広がる氷の洞窟です。

Ice cave

この洞窟は高さがあまり無く、途中寝転がって進まなくてはならず(カメラはコートの中へ避難、ズボンは砂だらけ)結構大変。

ですが洞窟内部は本当に不思議で居心地のいい空間です。瞑想したらいい場所です。(しませんが。)

氷の洞窟レポート 2016年1月

地面に座って足を伸ばして、静まり返った氷河の中にいると、時が経つのを忘れてしまいます。何もしなくても心が満たされる、そんな空間でした。私も、綺麗な写真が撮りたいなと思ってましたが、そんなことはどうでもいいやー、と思えてしまいました。こんな風に思ったのは、私だけでなく他の参加者も同じだったようで、写真のイメージとは、まったく違う氷の洞窟の体験ができました。

氷の洞窟レポート 2016年1月

天井部分の亀裂。氷の洞窟が恒久的なものではないことが良くわかります。

このハイキング付きの氷の洞窟ツアーは送迎が無いので、4x4のレンタカーは必須です。

 

我がアパートよりも広い豪邸のような氷の洞窟

ふたつめの洞窟はヨークルスアゥルロゥン氷河湖からスーパージープで20分ほどの、巨大な氷の洞窟です。

ヨークルスアゥルロゥン氷河湖発 氷の洞窟ツアーはヨークルスアゥルロゥン氷河湖にあるカフェに集合ですが、早めに来てヨークルスアゥルロゥン氷河湖を散策するのもいいですよ。

氷の洞窟レポート 2016年1月

この氷の洞窟は、一つ目とは違い、氷河までスーパージープで行き、なんと氷の洞窟まで数分。巨大な入り口が見えます。 

氷の洞窟レポート 2016年1月

この氷の洞窟はとにかく広い!私のアパートよりも広い玄関部分があり、その先にはいくつもの「部屋」があり、どれも我が家よりも広い!高さもかなりあります。

氷の洞窟レポート 2016年1月

廊下とも言える様な通路の先には部屋があります。

氷の洞窟レポート 2016年1月

そしてちょっとしたおまけ。下から見上げたムーラン。

氷の洞窟レポート 2016年1月

ムーランというのは、夏、氷河の氷が解け、その水が表面を流れるだけではなく氷河が下へ下へと解け進んだことで開いた井戸のような「穴」。夏の間は水が滝のようにムーランへ流れ落ちる様子が見れますが、その深さは相当なものです。まさか、ムーランを見上げることができるなんて、思ってもいませんでした。

 

アイスランドには、憧れの風景の確認ではなくて、憧れの風景が実際どんなものなのか体感しに来て欲しい

氷の洞窟、私からわざわざ言うまでもなく、お勧めです!でも冒頭でもご紹介したとおり、非常に繊細で、氷の洞窟たちの姿はそれぞれ個性的です。ですから、もしかしたら氷の洞窟は、写真で見たあの氷の洞窟とは違う様子かもしれません。でも、それもアイスランドの氷河が作り出す、その時だけしか存在しない風景です。また氷の洞窟だけでなく、それを作り出す氷河や、周囲の山々など、いろいろな表情のアイスランドの風景を楽しんで欲しいと思います。

雄大な景色が広がるアイスランドです。せかせかした気持ちではなく、自然に身を任せるような気持ちで旅をしに来てくださいね。

氷の洞窟レポート 2016年1月

 

氷の洞窟にどうやって行く?どんな服装で行くの?ということについては氷の洞窟 どうやって行くの?もご覧ください。

また、もっと氷の洞窟の写真が見たい!という方は、プロの写真家ユーリの写真をご覧ください。

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