観光情報:グリョゥタギャゥの洞窟
写真提供:Andrés Nieto Porras
グリョゥタギャゥ(Grjótagjá)はアイスランド北部、ミーヴァトン湖の近くにある小さな溶岩洞窟です。洞窟内に美しい温泉が湧いていることで有名です。
グリョゥタギャゥの歴史
グリョゥタギャゥの歴史は18世紀初頭まで遡ることができます。 Jón Markússonという無法者が住んでいたそうです。暗く冷たいアイスランドの溶岩洞窟はトロールが棲んでいるという伝説もあるため人が寄り付かず、アイスランド議会によって社会から追放された者たちの絶好の隠れ家になってきました。
Jónについてはあまりわかっていませんが、中に温泉があることがわかって、地元の人たちが入浴に訪れるようになりました。1970年代にお湯が熱すぎて入れなくなるまでこの慣習は続きました。
これは、1975年から1984年にかけてクラプラ火山系(Krafla)が9回も噴火した影響だと考えられています。
1984年以降、少しずつ温泉の温度は下がってきていますが、突然沸騰することもあります。洞窟付近の地面はわずか2キロ下にマグマがあるため、急激に温度が変化することがあるのです。
このため現在はグリョタギャゥでの入浴は禁じられています。でも足を付けてみるくらいは大丈夫なので、興味がある方は是非触ってみてください。
入浴はできなくても、洞窟風呂はとても幻想的でムード満点です。ファンタジーの大作『ゲーム・オブ・スローンズ』のある重要シーンもここで撮影されました。
(以下ネタバレです。読み飛ばしたい方は「グリョタギャゥへの行き方」までスキップしてください)。
写真提供:Wikimedia, Creative Commons、Petr Brož撮影
シーズン3の第4話で、ジョン・スノウがイグリットの愛に応え、冥夜の守人(ナイツウォッチ)をやめたことを証明するラブシーンの舞台となりました。
ドラマではCGで滝が付け足されていますが、それ以外のはありのままのグリョタギャゥです。
『ゲーム・オブ・スローンズ』のウェスタロスの世界に登場するのはグリョタギャゥだけではありません。同じくミーヴァトン湖(Myvatn)エリアにあるディムボルギル(Dimmuborgir)の溶岩城塞は、シーズン2、3のマンス・レイダーの野人キャンプです。
キルキュフェットル山(Kirkjufell)でもロケが行われましたし、シーズン7の最終話にはレイニスドランガルの奇岩(Reynisdrangar)が出てきます。CGが使われていますが、「壁」の元となっているのはヴァトナヨークトル氷河(Vatnajökull)です。シンクヴェトリル国立公園の風景も至るところに登場します。更に、アイルランドやクロアチアといった国々で撮影されたシーンの背景にも、アイスランドの山並みが使われています。
グリョタギャゥへの行き方
グリョタギャゥはミーヴァトン湖の近くにあります。ミーヴァトンは北アイスランドで人気の観光ルート、ダイヤモンドサークルにあり、アイスランドを一周するリングロード沿いにあるので、訪れやすいロケーションです。
ただし実際に洞窟まで行くにはそれなりの体力とちょっとした冒険心が必要です。ディムボルギルからグリョタギャゥまで岩がちな道を歩き、凸凹した洞窟の中に降りて行かなければいけません。
グリョタギャゥの近くにも駐車場があるので、歩いていきたくない方はこちらを利用するとよいでしょう。
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