ペルトランの観光情報
ペルトラン(Perlan)はレイキャビクの博物館・回転ガラスドームです。オスキュフリズ(Öskjuhlíð)の丘にあり、大きな屋根はレイキャビクのランドマークの一つです。建物は六つの貯水槽の上に建てられており、うち四つは現在もレイキャビクの温水を溜めておくために使われています。
レイキャビクの街を歩いていると、オスキュフルズ(Öskjuhlíð)の丘に建つペルトランがよく見えます。ペルトランはアイスランド語で「真珠」の意。中にはWonders of IcelandやNatural History Museum of Icelandなどの展示、レストラン、カフェ、アイスクリーム屋さんもあって、レイキャビクで最も人気のある施設の一つです。
ペルトランの特徴はアイスランドの自然を体験できるインタラクティブな展示です。アイスランドの火山や地質学、野鳥、水、氷河、氷の洞窟、オーロラなどについて学ぶことができます。 Wonders of Iceland の入場券はオンラインで事前予約可能です。
ペルトランへはレンタカーか、市バス18番で行けます。レイキャビク観光ならレイキャビク・ツアーを利用しても。また、レイキャビク・シティカード(24時間)を利用すると、ペルトランだけでなく、市内の他の博物館や美術館にも入場できます。
建設の歴史
オスキュフリズの丘に最初の温貯水槽が設置されたのは1939年のことです。ですが以前からこの場所に何か大きなものを建てようという計画はあったようです。Jóhannes Kjarvalという有名なアーティストが1930年に出版した"Grjót"などにもその旨の記載があります。彼のアイディアは太陽やオーロラの光を反射するガラスや鏡を使ったもので、現在のペルトランと似ていなくもありません。
ですが1990年代に六つの貯水槽を取り壊そうという話が持ち上がるまで進展はありませんでした。そして最終的に貯水槽を再築・強化し、大きなガラスのドームをかぶせて、現在のペルトランが完成したのです。六つの貯水槽はといえば、現在は二つをペルトラン博物館が使用し、残り四つはレイキャビク地域の温水をためておくために使われています。
ペルトランの設計を手がけたのは Ingimundur Sveinssonという建築家です。1988年に建築が始まりました。指揮をとったのは当時のレイキャビク市長Davíð Oddssonです。1991年に完成し、一般に公開されました。
ペルトランはとてもユニークな施設です。最上階には眺望が自慢の回転レストランがあります。かつては地下に人工の間欠泉があり、大階段の4階まで水を噴き上げていたそうです。現在この間欠泉を見ることはできないのですが、今でも地元の人たちの語り草になっています。
写真提供:Wikimedia, Creative Commons, by Tony Hisgett。ペルトランの人口間欠泉は噴水のように階段の4階付近まで水を噴き上げていた。
夜は建物全体がライトアップされ、レイキャビクのどこにいてもよく見えます。ドーム上部の回転灯はレイキャヴィク国内線空港を発着する飛行機の目印となっています。
展示やカルチャーイベントだけでなく、結婚式などのセレモニーも行われています。大晦日はレイキャビクの花火を見られるおすすめスポットです!
ペルトランの博物館:Wonders of Iceland
ペルトランには展望台、レストラン、カフェがあり、最近では様々な展示も行っています。Wonders of Icelandという博物館では、アイスランドの自然をテーマとしたインタラクティブな展示や体験を楽しめます。
例えば「アイスランドの氷河展」では、貯水槽の一つを活用した全長100メートルの氷のトンネルを体験することができ、アイスランドの氷河の過去、現在、未来について考えることができます。本物の氷のトンネルがある博物館は世界でもペルトランだけです。
本物の氷の洞窟は冬しか見られないので、旅行時期が合わない方や、冬でも氷の洞窟ツアーに参加する余裕がない方は是非ペルトランの Ice Cave and Glaciers展示を訪れてみては。ヴァトナヨークトル氷河の氷の洞窟のような天然のアイスケーブではありませんが、レイキャビクに宿泊しながら手軽に楽しめるのでおすすめです。
本物の氷河を見たい方は、通年楽しめてレイキャビク送迎もついているラングヨークトル氷河の人工のアイストンネル見学ツアーがおすすめです。
更に、近年次々と新たな展示が開幕しています。注目は「Áróra」という、世界初のインタラクティブなプラネタリウム映像(25分)です。アイスランドを代表する写真家や作家、ミュージシャンがコラボレーションして実現した美しい映像で、以来いくつもの賞を受賞しています。
プラネタリウムではオーロラ発生の仕組みや、科学以前のオーロラの解釈(様々な言い伝えや物語)も紹介しています。夏のアイスランドでオーロラを体験する唯一の方法であり、冬のオーロラ・ツアーの予備知識としてもきっと役に立つでしょう。
また、Wonders of Iceland博物館にはForces of Natureというセクションもあり、ここでは火山や地質学、大陸プレート、地震、地熱地帯などについて学ぶことができます。
1973年のエルドフェットル山(ウェストマン諸島)の噴火など、過去の噴火とアイスランド社会への影響に関する展示もあり、アイスランド人が火山とどのように付き合ってきたのかを考えるきっかけとなります。
Forces of Natureの展示の奥には、ラゥトラビャルグ(Látrabjarg)の崖の模型があります。ウェストフィヨルドにある断崖絶壁で、たくさんの野鳥が巣を作る世界最大級のバードクリフとして知られています。アイスランド有数のパフィンの名所としても有名です。
模型とはいえ高さは10メートル。崖に巣をつくる鳥もリアルに再現されており、バーチャル・リアリティ眼鏡をかけて海鳥を見ることもできます!セルフドライブ・ツアーに行かなくても、パフィンに会えると好評です!
ペルトランには更に、Water in Icelandic Nature という展示もあります。2階にあり、天気や地形、野生動物、化学など様々な切り口から観点から水とアイスランドの関係について考察しています。
写真: National History Museum of Iceland.
先端技術やインタラクティブな仕掛けを使ったわかりやすく魅力的な展示で、様々な賞を受賞しています。ゲームやディスプレイなどを使って、地球で最も大切な資源について楽しく学ぶことができます。
博物館のほかに、ペルトランの展望台もおすすめです。レイキャビクや郊外エリアを一望することができます。博物館のチケットで入場できます。望遠鏡もありますよ!
ペルトランのレストラン、カフェ、アイスクリーム屋さん
ペルトランのドームの最上階にはレストランとバー、カフェがあります。レイキャビクの街を一望することができます。博物館を見学した後にランチやおやつを頂くのにぴったりです。
そして4階にはアイスクリーム屋さんがあります。展望台と同じ階なので、晴れていればアイスクリーム片手に首都圏の大パノラマを見られますよ。
ペルトラン周辺の見どころ
ペルトランの周りの林、オスキュフリズ(Öskjuhlíð)にはハイキングトレイルやサイクリング道があります。中には、第二次大戦中に米軍がアイスランドを占領した際に建設したバンカー跡を見られるものもあります。オスキュフリズの麓にはNautholsvikという地熱ビーチや、かまぼこ型の軍施設をリノベーションしたレストランもあります。
ペルトランから市バスに乗るとロイガヴェーグル通りやハットルグリムス教会、アイスランド国立博物館などにも行けますが、一番便利なのはレンタカーでしょう。徒歩だとダウンタウンまで40分ほどかかります(車だとわずか5~10分です)。
ペルトランのおすすめ滞在時間は2~3時間です。
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