レイキャビクのチョルトニン池から見た新年の花火

アイスランドの年越し

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アイスランドの大晦日って何をするの?レイキャビクの年越しってどんな感じ?アイスランドの大晦日は花火が凄いって本当?レイキャビクでおすすめのイベントやパーティーは?気になるアイスランド人の年末年始の様子や、大晦日とお正月の過ごし方をご紹介します。

アイスランドの大晦日の花火はちょっとすごいらしい。世界ではそんな評判が立っています。カウントダウンの後に花火を打ち上げるのはアイスランドだけではありません。でもアイスランドの花火の「打ち上げ方」はちょっと変わっていて、花火の後もパーティードレスにスノーシューズを履いて一晩中踊り明かすんです。一年で最大のお祭り騒ぎに参加したい方は、レイキャビクのホテルを早目に確保して。レンタカーがあるとついでに周辺エリアの観光もできますよ!



 

レイキャビクに限らず、大晦日は島中どこも同じような盛り上がりです。

花火を見るためのベストスポット、ナイトクラブやバーに繰り出したい方のためのおすすめエリアはもちろん、アイスランドの年越し文化についてたっぷり解説します。ちなみに大晦日にレイキャビクに滞在する予定の方は、ディナーの予約をお早めに。どこもあっという間に満席になってしまいます。

アイスランド人の大晦日の過ごし方

アイスランドの大晦日の花火


  • 夜6時、7時くらいに友人や家族が集まり、ディナーを楽しむ

  • 夜8時、近所の焚火を見に外出。更に多くの仲間と合流し、花火を打ち上げる

  • 夜10:30、年末恒例のアイスランドの人気コメディを見に一旦家に帰る(日本の「紅白歌合戦」のような国民的テレビ番組です)

  • 番組が終了する午前0時前、再び外に出て盛大に花火を打ち上げ始める

  • 午前1時くらいからパーティー開始!友人の家に集まる人が多いですが、バーやクラブも早朝までやっています。


レイキャビクでも田舎の町でも、アイスランド人の大晦日の過ごし方は概ねこのような感じです。レイキャビクは人口が最も多いので、様々な場所に人が集います。アークレイリ(Akureyri)やイーサフィヨルズル(Isafjordur)などの町では、町中の人たちが一か所に集まります。

レイキャビクのカウントダウン

レイキャビクの大晦日の花火(写真:Jonathan Hood)

写真提供:Jonathan Hood

レイキャビクで大晦日を過ごそうかな、とお考えの方。まずはたくさんの花火を想像してみてください。次に、その1000倍の花火を想像してみてください。大晦日のレイキャビクではそれくらい大量の花火が打ち上げられます。

アイスランドの大晦日の花火の特徴は、政府や団体主催ではないということ。アイスランド人は年越しの花火に(何億クローナもの)大金をつぎ込みます。花火が大好きというのもありますが、アイスランド・レスキュー隊を支援するという意味もあります。花火とクリスマスツリーの売上がレスキュー隊の主な活動資金源なのです。

アイスランド・レスキュー隊はボランティアによって運営され、悪天候や危険な状況を顧みず救助を必要としているアイスランド人や観光客のために働いています。年末に販売されている花火はほとんどがレスキュー隊によるものですが、一部別の業者が販売しているものもありますので、花火を購入する場合は是非、FlugbjorgunarsveitinやLandsbjorgなどのレスキュー隊から買ってみてください。

この花火は大晦日の数日前から1月6日くらいまで打ち上げられますが、大部分は12月31日のカウントダウン用です。

大晦日のレイキャビクのハットルグリムス教会広場と打ち上げ花火

写真提供:Arctic-Images/Getty Images

家の近所で打ち上げる人が多いですが、レイキャビクにはちょっとした名所になっているスポットもあります。

ダウンタウン・エリアではハットルグリムス教会(Hallgrimskirkja)やペルトラン(Perlan)が人気です。特にハットルグリムス教会前の広場、Leifur Eirikssonの銅像があるあたりは、カウントダウンの後に繰り出せるバーが多いこともあり、毎年地元の人や観光客で賑わっています。

ペルトランのあるオスキュフリズ(Oskjuhlid)は小高い丘になっているので、こちらもおすすめです。また、大晦日の焚火が行われるAegissidaや、ソルファーの彫刻(Sun Voyager)の近く、ハルパ・コンサートホール(Harpa)のある海沿いのエリアも盛り上がります。チョルトニン池(Tjornin)では、花火が水面に映えてとても綺麗です。

レイキャビクのチョルトニン池から見た新年の花火

どこで花火を見るにしても、防寒対策だけはしっかりしましょう!アイスランド人はパーティー用におしゃれをして、ウールや毛皮のしっかりしたコートを着ます。足元も冷えないように身支度を整えたら、シャンパンを持って町に繰り出しす!

安全ゴーグルも用意しておくとよいです。誰でも、どこでも花火を打ち上げていい(手持ち花火で遊んでいる幼児もよく見かけます)ので、どこから花火が飛んでくるかわかりません。安全は自分で判断してくださいね。

午前0時にひとしきり花火を打ち上げたら、地元の人はたいてい友人宅に集まってパーティーをします。バーは深夜(早朝)まで営業していますが、入場料がかかる場合があるのでご注意を。そしておそらく、入るまでも大行列で、お客さんは大部分がかなり酔っぱらっています。通常朝5時までの営業ですが、12月31日の夜は閉店時間を延ばすところが多いです。



大晦日を楽しむための年越しツアーもあります!例えばレイキャビク発の年越花火観賞クルーズや、船上でニューイヤーを祝うレイキャビク・クルーズもあります。どちらも1.5~2時間前後なので、クルーズの後クラブやバーに繰り出すこともできます。

レイキャビクの大晦日の焚き火

アイスランドでは、大晦日に焚き火をする習慣があります。焚き火といっても垣根の曲がり角でするようなものではなく巨大などんど焼きのような感じで、レイキャビク・エリアでは15~17か所、アイスランド全土では90か所くらいで行われます。火をつけるのがだいたい12月31日の夜8時から8時半くらい、そして9時半、10時くらいに終わります(大晦日恒例のテレビ番組が始まる時間です)。

レイキャビクで最も大きく、アクセスもよいのは首都西部のAegissida通りのものです。海の近くのロケーションです。

焚火と共に、アイスランド・レスキュー隊が主催する花火大会が行われることもあります。歌を歌うところもあります。空が煙でいっぱいになる前にはオーロラが見えることもあります。

アイスランドの大晦日はみなお祭り気分なので、おもしろおかしい帽子をかぶっている人や仮装をしている人もいます。ラメやグリッターたっぷりのメイクでパーティー気分を盛り上げる人もいます。防寒対策をしっかりしてお楽しみください!

大晦日恒例のコメディー、Áramótaskaup

大晦日のディナーの後、焚火を見に出かけたアイスランド人は夜10時半になると再び家に帰ってきます。アイスランド人ほぼ全員が見るという、驚異的な視聴率を誇る大晦日恒例のテレビ番組が始まるからです。「今年のは面白かった」「いや、去年の方がよかった」「あのスケッチ笑えたよね」などなど、この後の年越しパーティーはこの話題で盛り上がります。

番組名はアゥラモゥタスコイプ(Áramótaskaup;略してSkaupid)と言い、「年越しパロディ」というような意味です。アイスランドの主要テレビチャンネルが開局した1966年以来毎年放映されており、これを見ないと一年が終わらないという年中行事です。

短編をまとめたオムニバス形式の50分の番組で、その年に起こった出来事を面白おかしく振り返ります。ブラックユーモアが大好きなアイスランド人。政治家や芸能人、大統領などが次々とやり玉に挙がります。

上の動画では、アイスランドを勝手にユートピア化する外国人観光客を面白がりつつ、外国人向けに自国を美化したがるお国柄を揶揄しています。これが放映された2014年はちょうどインバウンド観光が盛り上がり始めた年でした。英語のコントなので是非見てみてください。ウェブ上で他のコントもたくさん見られますが、この一本以外は全てアイスランド語です。

今年はどんなネタが取り上げられるのでしょうか?今から楽しみです!

アイスランドの田舎で過ごす大晦日

上述した通り、アイスランドの大晦日はどこの地域でも同じようなルーチンです。違いと言えば田舎ではクラブやバーの選択肢が少ないくらいでしょうか。上の動画はケプラヴィークの花火です。

夕方以降は家族と過ごし、年が明けると友人とクラブに出かける人が多いので、小さな町や村に滞在される方はどこに行けば新年のお祝いができるのか地元の人に聞いてみるといいでしょう。新年のパーティーやコンサートなどの情報もキャッチできるかもしれません。

お祭り騒ぎをするよりも、家族や大切な人と静かに年を越したい方は田舎のコテージを借りてみては?大自然の中で星を見たり、赤々と燃える暖炉を囲んで家族で新年を迎えるのも素敵ですよね。ベランダにホットタブ(ジャグジー)があるコテージや貸別荘もたくさんあります。

アイスランドの年末年始は冬季アクティビティやドライブ旅行にも最適です。様々な冬季パッケージツアー冬季セルフドライブ・ツアーがあるので是非チェックしてみてください。冬の滝や氷河、氷の洞窟などを訪れることができます。

また、冬休みのアイスランドはオーロラハンティングのベストシーズンでもあります(花火が上がっている間は見えませんが!)。オーロラ鑑賞ツアーはほとんどがお正月も休まず催行されています。お手頃なバス・ツアーや、少人数で行くマイクロバス・ツアー、バスではたどり着けないおすすめスポットに連れて行ってくれるスーパージープ・ツアー、海上からオーロラを見るクルーズなど、たくさんの選択肢の中からお好みのものを探してみてください!

それでは皆さん、"Gleðilegt nýtt ár!" (ハッピー・ニュー・イヤー!)

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