観光情報:ファグラダルスフィヤットル
ファグラダルスフィヤットル山(Fagradalsfjall)は2021年3月と2022年8月、2023年7月に噴火したアイスランドの楯状火山です。レイキャネス半島のケプラヴィーク国際空港の近くにあります。
2023年のファグラダルスフィヤットル山噴火(リトリ・フルトゥル山)
2023年7月10日にファグラダルスフィヤットル(Fagradalsfjall)山地で噴火が始まりました。リトリ・フルトゥル山(Litli-Hrutur)です。近年このエリアで起きた噴火の10倍の規模で、噴火は2023年8月5日まで続きました。
10月ごろ、再びグリンダヴィーク(Grindavik)という町では地震が重なり、12月18日に今度はスンズヌカギガル(Sundhunukagigar)の新たな割れ目からマグマが噴出しました。この数年間で最も大規模な噴火です。
このスンズヌカギガルの噴火は長くは続かず、12月21日に終了が宣言されました。しかし2024年1月14日には今度はハガフェル(Hagafell)で噴火が起きました。
2024年2月8日には再びスンズヌカギガルで噴火が始まりました。
噴火跡では生まれたばかりの新しい大地を見ることができます。興味がある方は火山ツアーをチェックしてみてください。
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2022年のファグラダルスフィヤットル山噴火
ファグラダルスフィヤットル山は2022年にも8月3日から3週間ほど噴火しています。このときの噴火はレイキャネス半島のメラダリル(Meradalir)という谷で起きました。2021年の噴火(後述)地点から1キロほど離れた場所です。アイスランド気象局によると、噴火の割れ目は300メートル以上に及び、噴火開始時には毎秒20〜50平方メートルというスピードでマグマが噴出したといいます。
噴火の前は、レイキャビクで揺れが感じられる規模の地震も複数回起きるなど、レイキャネス半島では活発な地殻変動が観測されていました。そして2022年8月3日に約一年ぶりに新たな溶岩が地表を突き破ったのです。幸い、この噴火では2010年のエイヤフィヤトラヨークトル山(Eyjafjallajokull)噴火時のような降灰は起こらなかったため、飛行機の運行に支障をきたすことはありませんでした。
火山の国アイスランドでは、噴火によって流出した溶岩が黒く冷え固まり、不思議な地形を創り出します。近くアイスランドを訪れる予定の方は生まれたての大地を見るチャンスをお見逃しなく。噴火地点を見に行くガイド付きツアーが便利です。道路はないので1時間以上ハイキングをしなければいけませんが、一見の価値ありです。噴火したばかりのリトリ・フルトゥル山もおすすめです。ハイキングが苦手な方は、メラダリル谷上空を飛ぶヘリコプター遊覧飛行もあります。
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2021年のファグラダルスフィヤットル山噴火
2021年のファグラダルスフィヤットル山の噴火は3月19日の午後9時30分頃に始まりました。噴火に先立ち、レイキャビクとレイキャネス半島では地震が数週間続いていました。地震計では53,000回以上の地震が観測されました。そのほとんどは体で感じられるものではありませんでしたが、何度かはマグニチュード5.7程度の地震があり、建物に軽微な被害をもたらしました。
ファグラダルスフィヤットルが噴火するのはなんと6,000年ぶりで、約800年間火山活動がなかったレイキャネス半島でもかなり長い間休眠していた山です。
最初に現れた裂け目は長さ700メートルで、面積にして約1㎢でした。しかしファグラダルスフィヤットルは人家のない谷間にあり、マグマだまりは深いものの噴火は爆発的ではなく、さらさらした溶岩流を伴う様式だったためインフラ等を脅かすことはなく、観光も比較的安全にできました。
とはいえ、二酸化硫黄などの有毒ガスが放出されたので特に呼吸器系の疾患を持つ人々にとっては危険でしたし、風向き次第では周辺地域に住む人々にも影響が及びました。
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もっと詳しく知りたい方は:202年のファグラダルスフィヤットル山噴火のすべて
ファグラダルスフィヤットル山の地理
ファグラダルスフィヤットルは大きな楯状火山で、最高峰は標高385mです。無人の山ですが、独特の景観が昔から愛されてきました。ファグラダルスフィヤットルとはアイスランド語で「美しい谷の山」という意味です。山の周りの谷はゲルディンガダルル(Geldingadalur)と言います。
ファグラダルスフィヤットル山に最も近い道路は43号線と427号線で、一年中通行できます。43号線はレイキャネス半島で最も有名な観光地、ブルーラグーン温泉がある道です。最も近い町は漁業が盛んなグリンダヴィーク(Grindavik)という古い町で、7kmほど離れています。
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