アイスランドのハイランド地方【完全ガイド】
- アイスランドのハイランド地方とは?
- ランドマンナロイガル Landmannalaugar
- ソゥルスモルク渓谷 Thorsmork
- ラーカギーガル Lakagigar
- エルドギャウ渓谷 Eldgja Canyon
- ヘルズブレイズ山 Herðubreið Mountain
- アルドエイヤルフォスの滝 Aldeyjarfoss Waterfall
- ヘクラ火山 Hekla Volcano
- キェルトリンガルフィヨットル山脈 Kerlingarfjoll Mountains
- クヴェラヴェトリル自然保護区域 Hveravellir Nature Reserve
- ラゥンギショゥル湖 Langisjor Lake
- バルダルブンガ火山 Bardarbunga Volcano
アイスランド人も観光客も惹きつけてやまない、ハイランドの魅力とは?ハイランド人気の見どころやお勧めのアクティビティは?夏季しか訪れることができないのはなぜ?そんな疑問に全部答える、アイスランド島内陸部の高原地帯、ハイランドの丸わかりガイドです!
アイスランドのハイランド地方とは?
沿岸部以外ほぼ全てを覆う中央高原地帯は、アイスランド語で「ハウレンディズ」(Hálendið)と呼ばれています。海抜は400~500メートル。広い空をつきさすような峰、色鮮やかな流紋岩の山肌を背景に、あちこちで地熱が蒸気となって立ち上り、古代から流れる川が現代も大地を少しずつ削りながら美しい模様を描いています。
美しく、神秘的で、ドラマチック。ハイランドは大自然の魅力がいっぱい詰まった場所です。トレッキングルートも充実しているのでその景色を存分に楽しむことができます。
美しさの反面、ハイランドの自然は非常に厳しくもあります。人が住める環境ではないため、定住している人はおらず、住んでいるのはホッキョクギツネくらい。当然お店なども一切なく、道路も未舗装です。冬は雪に完全に埋もれ、北極圏の風が容赦なく吹き荒れます。
冬季は道が完全に閉鎖されるためそもそも通行できませんが、冬の観光は無謀です。絶対にやめましょう。アイスランドの自然を侮るべきではありません。
ハイランドには、アイスランドの三大氷河―最大のヴァトナヨークトル(Vatnajökull)、真ん中のホフスヨークトル(Hofsjökull)、そしてラングヨークトル(Langjökull)―があり、万年雪を頂くアイスランドの最高峰、クヴァンナダルスフニュークル(Hvannadalshnúkur)もこの地方にあります。
氷河地帯である南部はカラフルな凝灰岩が印象的ですが、北部にかけて次第に植物が少なくなり、黒い火山岩や氷の層に変化していきます。約4万㎢の広さを誇るハイランドは、なんと日本の九州よりも広く、そのスケールの大きさとダイナミックな自然に圧倒されること間違いなし。
写真:Hálendið.
その全てを一つの巨大な国立公園にしようという地元の動きもあります。現在、国立公園や自然保護区域に指定されているのはハイランドの35%にあたる1万4000㎢。最も大きいのはヴァトナヨークトル国立公園ですが、ショゥルスアゥルヴェル(Þjórsárver)、グズロイグストゥングル(Guðlaugstungur)とフィヤットラバク(Fjallabak)などの大きな自然保護区域もあります。
多くの氷河、地熱地帯、活火山。そして幾百の湖、数々のクレーター、荒涼とした砂漠、息をのむような峡谷… 何度訪れても新しい顔を見せてくれるハイランド。一つの記事で全てを語りつくすことはできませんが、ここでは特におすすめの見どころをピックアップしてご紹介します。
その前に一つだけご注意。ハイランドは夏の間しか訪れることができません。ハイランドへ通じる道は6月、場所によっては7月初旬から開通します。旅行の計画を立てるときや出発前はroad.isというウェブサイトで必ず道路状況を確認してください。4WD(四輪駆動)は必須です。未舗装の砂利道(「Fロード」)がほとんどで、浅瀬の川を渡らなければならないこともあります。
4WDを使い、橋のない川を渡ったことがない方は、ツアーに参加するか、四輪駆動の定期バスを利用するのがおすすめです。
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安全に楽しくドライブをしよう!アイスランドでの運転ガイド
ランドマンナロイガル Landmannalaugar
アイスランドの中央高原地帯というと、まずランドマンナロイガルを思い浮かべる人も多いでしょう。まるで万華鏡のような山肌と切り立った峡谷に囲まれたこのエリアには数々の温泉が湧き出ており、「人々の浴場」(”The people’s pools”)とも呼ばれています。
色とりどりの流紋岩が美しいこの地域は1979年に指定されたフィヤットラバク自然保護区(Fjallabak Nature Reserve)の一部です。
過去には、羊飼いや旅人が凍えた体(や羊)を温めるために浸かった温泉ですが、現在はアイスランド随一のハイキングエリアとして有名です。それでも、湯けむりを見てむずむずしたらいつでも入れるように、タオルと水着(必須です!)はお忘れなく!
トレッキング好きには堪らない、ランドマンナロイガル。多くのルートがありますが、中でもロイガヴェーグル(Laugavegur・レイキャビクのショッピングストリートと同名)はアイスランドで最も美しいハイキングルートと言われています。この人気ルートのクライマックスが、ランドマンナロイガルです。
ランドマンナロイガル一帯は流紋岩から成っています。この火山岩は、ピンク、緑、黄色など様々な色の結晶があり、雲が流れたり光が射したりすると色彩が変化して山全体が輝いているように見えます。1477年に形成されたすぐ上のロイガフルン溶岩源のダークな色彩とは好対照です。
この不思議な光景は一見の価値あり。大都会を遠く離れたこのランドマンナロイガルの自然の原始的な姿は、旅の忘れられない思い出になるでしょう。
ソゥルスモルク渓谷 Thorsmork
写真: 2-Day Thorsmork Exploration.
ソゥルスモルク渓谷はアイスランドきっての氷河、エイヤフィヤトラヨークトル(Eyjafjallajökull)、ミールダルスヨークトル(Mýrdalsjökull)、ティンドフィヤトラヨークトル(Tindfjallajökull)に三方を囲まれた自然保護区域です。「ソー」は北欧神話の雷の神。神の森の名にふさわしい、ドラマチックな景色が広がります。
周りの山々に守られているため、ソゥルスモルク渓谷はアイスランドの中では比較的気候が温暖で、バーチやシダなど緑が豊かです。
ロイガヴェーグルハイキングルート(Laugavegur)の南半分に含まれているほか、エイヤフィヤトラヨークトル山の裾野を30キロくらい横切るフィムヴォルズハゥルスルート(Fimmvörðuháls)もおすすめです。
エイヤフィヤトラヨークトル山が噴火した2010年の春、ソゥルスモルク渓谷は大量の火山灰に覆われました。ヨーロッパ中の空の便が欠航になり海外メディアでもずいぶんと取り上げられましたが、外国人のリポーターには“Eyjafjallajökull”の発音は難しいのですね。
噴火後は神の森の景観が回復するまで数か月かかりましたが、今ではソゥルスモルク渓谷はハイランド観光には外せない定番スポットになっています。
黒い岩壁にバーチの樹々が生い茂るこの渓谷へのアクセスは困難で、橋がかかっていないクロッサ川(Krossa)を渡る必要があります。ヘッドライトくらいまで埋もれるので、初心者の自走はおすすめしません。定期的に運行されているバスを利用するか、少人数グループで行くスーパージープツアーに参加した方がよいでしょう。
夜は晴れていれば満天の星空が広がり、ムード満点。キャンプが苦手ならグランピングや、Volcano Hutsでバンガローを借りることもできます。
ラーカギーガル Lakagigar
Wikimedia. Creative Commons. 47Mhg491Vgb.
ラキ、又の名をラーカギーガル(「ラキのクレーター」の意)は、アイスランド南部で一番有名な火山性の割れ目。キルキュバイヤルクロイストゥル村(Kirkjubæjarklaustur)と次にご紹介するエルドギャウ渓谷(Eldgjá)の近くにあります。グリムスヴォトン山系(Grímsvötn)の一部で、美しい緑と灰色のグラデーションが地平線まで続いています。
ラキ山は、1783年6月~1784年2月に大噴火しました。当時の記録をひもとくと、いかに大惨事だったかがわかります。
火山灰の雲が空を覆い、島の家畜の半分が死滅。20以上の村が溶岩流に飲み込まれ、飢饉が広がったアイスランドでは四人に一人が亡くなったといいます。この8か月間で、ラキ山は420億トンもの玄武岩を噴出したそうです。
大噴火のインパクトは島内には留まりませんでした。1億2000万トンもの二酸化硫黄が北半球の大気に流れ込んだ結果、世界の気温が低下。ヨーロッパ中が不作に苦しんだだけでなく、遠くアフリカやインドのモンスーンにも影響を及ぼしたのです。ラキの大噴火が、1789年のフランス革命の引き金となったと見る歴史家は少なくありません。
イギリスの自然主義者、ギルバート・ホワイトは当時の日記にこう書き残しています。「日記を読み返すと、6月23日から7月20日の間にこの奇妙な現象が観察されたことがわかる。この間、風は四方に吹いたが、大気の状態が変わることはなかった。
Wikimedia. Creative Commons. Credit: Chmee2/Valtameri.
太陽は正午でも曇り空の月のように白く弱々しく、錆びた鉄のような光を地面や部屋の床に投げかけ、特に日の出、日の入りの刻はおぞましい血の色であった。また、ひどく暑い日が続き、肉屋が屠った肉も翌日にはもう食べられず、小道や生垣を飛び回る蠅の大群に馬が半狂乱になり、馬に乗れたものではなかった(後略)」
写真:Sightseeing Flight Over Laki Craters, Glaciers and Highlands.
ラキ・クレーターは1971年に自然保護区域に指定されました。現在はこのエリアでは火山活動は見られず、25キロにもわたって続くカルデラは苔の絨毯に覆われ、鮮やかな緑色が漆黒の地面と溶岩源のコントラストが楽しめます。
ラキ・クレーターへの道は特にラフ。運転に自信がない方は空からこの光景を楽しむのも一興です。もちろん、歩いて散策することもできますが、車で行く場合は必ず4WDを借りましょう。
エルドギャウ渓谷 Eldgja Canyon
Wikimedia. Creative Commons. Credit: Borvan53.
エルドギャウは世界最大の火山性の渓谷で、キルキュバイヤルクロイストゥル村(Kirkjubæjarklaustur)と、ハイキングの聖地として既にご紹介したランドマンナロイガルのちょうど真ん中に位置しています。一番深いところで深さ270メートル、幅最大400メートル、長さはなんと40キロです。
この渓谷はアイスランドの大自然をこよなく愛し、幾度も探検旅行に出かけたアイスランド人の地質学者・地理学者、ソルヴァルドゥル・ソロッドセンによって発見されました。
大地の割れ目を流れ落ちるオゥファイルフォスの滝(Ófærufoss)は圧巻です。ひと昔前までは、大きな岩のアーチがちょうど天然の橋のように滝を跨いでおり、ファンタジー映画の世界に迷い込んだような光景を見ることができました。今は氷河の水が増量して自然に侵食されてしまったため、橋はなくなっています。
Wikimedia. Creative Commons. Credit: Roger Goodman.
アイスランド語の有名な中世詩『ヴォルスパー』(巫女の預言)は、実は西暦939年のこのエルドギャウの噴火を題材にしたのではないかという学説を2018年3月にケンブリッジ大学の研究グループが発表しました。天地創造や神々の戦いを描いたドラマチックな詩ですが、エルドギャウ山の噴火のイメージを喚起することで、異教が根ざすアイスランドをキリストの教えに導こうとしたのではないかと言います。
ヘルズブレイズ山 Herðubreið Mountain
Wikimedia. Creative Commons. Credit: Heidi Soosalu.
ヘルズブレイズ山は、2002年に投票により「アイスランドの山」とされた山です。レイキャビク市街からも見えるエシャン山(Mount Esjan)などと違って国民が毎日目にする山ではないにも関わらず、堂々一位に輝いたのはひとえにその美しさによるものでしょう。別称「アイスランドの山の女王」とも言われています。
「肩幅」を意味するヘルズブレイズは山頂が平らなテーブルマウンテン(アイスランド語で「Stapi」)で、高さは1682メートル。荒涼としたオゥダゥザフルイン(Ódáðahraun)の溶岩台地の中にこの山だけが鎮座しているため、神秘的な威容を誇る山です。
アルドエイヤルフォスの滝 Aldeyjarfoss Waterfall
写真: Aldeyjarfoss | North Iceland Off-Road Waterfalls Tour.
スキャゥルファンダフリョウト川(Skjálfandafljót)から20メートル下の滝つぼに一気に流れ落ちるアルドエイヤルフォス(Aldeyjarfoss)の滝は、ハイランドの中でも特に美しい滝。滝の左右を縁取る玄武岩の巨大な柱と、真っ白な水がこの滝のトレードマークです。
こうした玄武岩の柱状節理はアイスランドの多くの滝で見られるもので、自然に美を求めたアイスランド建築の代表作にも似た構造が見られます。中でもレイキャビクのハットルグリムス教会(Hallgrímskirkja)と、「北方の首都」アークレイリ(Akureyri)にあるアークレイリ教会(Akureyrarkirkja)が有名です。
上の動画からもわかるように、アルドエイヤルフォスには世界中のカヤック愛好家が集います。ギネスブックに一時世界一と認定されていたカヤックのフリーフォールの記録が、この滝で打ち立てられたことと無縁ではありません。真似をして怪我をする人も少なくないのは残念な限りです。
それでもやはり、アルドエイヤルフォスの滝はとてもフォトジェニック。滝の口は狭く、滝つぼは大きく扇形に広がり、水がまさに怒涛のように流れ落ちます。この世の果てに来たような感じです。
ヘクラ火山 Hekla Volcano
Wikimedia. Creative Commons. Credit: Sverrir Thorolfsson.
アイスランドでは、ヘクラ山は「地獄の入り口」、時には地獄そのものと称され、この火山がアイスランドの歴史に与えた影響をうかがい知ることができます。
中世にはこの火山は文字通り地下世界への入り口と考えられ、メルヴィルの『白鯨』やウィリアム・ブレイクの詩『冬』にも登場します。また、クラシックの楽曲の中で最も音量が大きいとされるアイスランドの交響曲、ヘクラ火山Op. 52もこの火山をモチーフにしています。
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アイスランドの火山について
870年ごろに山として落ち着いてから、記録に残っているだけで20回以上も噴火をしています。その度にアイスランド社会は壊滅的な打撃を受け、人々は「またいつ噴火するか」という恐怖心を新たにすることになります。
ヘクラの最後の噴火は2000年。21世紀も健在だと火を噴いてアピールするかのようでした。
平時のヘクラ山は自然を楽しむ観光スポットとなっており、ハイキングや登山、冬にはスキーやスノーモービルを楽しむことができます。
噴火「体験」はごめんですが、ヘクラ山の山麓はあらゆるアウトドアアクテイビティにうってつけなのです。
キェルトリンガルフィヨットル山脈 Kerlingarfjoll Mountains
キェルトリンガルフィヨットルはハイランド中央部、367平方kmを占める山脈地帯で、ハイランドで3番目に大きな地熱地帯として有名です。
赤銅色の流紋岩や地下深くから上ってくる大地の熱を見ればわかるように、ここも火山性の一帯です。
実はここはかつてアイスランドきっての夏の高級スキーリゾートでした。でも気温上昇により積雪量が足りなくなったため2000年に閉鎖され、今はハイランドリゾートとして観光客に食事と宿を提供しています。
近くにはクヴェラダリル(Hveradalir)という氷河に囲まれた温泉地帯があり、リゾートを出発点とする易しいハイキングコースがあります。雪が積もっている場所もありますが基本的にアイゼンは不要です(ハイキングシューズは必須、トレッキングポールもあると便利です)。
ルートはわかりやすいですが、標識などはないので注意してください。4キロほどでキェルトリンガルフィヨットルの山々に守られた手つかずの自然と、大地の地熱活動を間近に見ることができます。車なら10~15分くらいでクヴェラダリルに着くので、車で行ってショートハイクを楽しむこともできます。
2017年3月に、この山脈地帯は国が管理する自然保護地帯に正式に登録されたとアイスランドのメディアが報じました。地熱を利用した新しい発電所の建設計画も持ち上がっていただけに、環境保護団体や自然愛好家にとっては待ち望んだ朗報でした。
クヴェラヴェトリル自然保護区域 Hveravellir Nature Reserve
地球最後の楽園に数えられるクヴェラヴェトリルは息をのむほど美しい原始的な風景が広がり、地球という惑星のエネルギーを感じることができます。クヴェラヴェトリルはアイスランド語で「温泉野原」という意味ですが、ハイランドでは「オアシス」とも呼ばれています。
クヴェラヴェトリルは氷河ラングヨークトル(Langjökull)とホフスヨークトル(Hofsjökull)の真ん中に位置し、ホフスヨークトルの裾野まで迫っています。キャルヴェーグル(Kjalvegur)という、西暦900年ごろに拓かれた古い道が通っています。
地熱大国アイスランドの中でも最大級の地熱地帯であるこの地域は、本当にいたるところに温泉が湧いています。気持ちよく入れるものもあれば、熱湯の泉もあります。
ホイカダルルもおすすめですが、アイスランドの活発な地熱活動を見たいならクヴェラヴェリトルがやはり最高です。白煙を上げる噴気孔、ボコボコと煮えたぎる泥湯や温泉。様々な表情を見せてくれる自然を楽しむことができます。
また、ユニークな温泉もたくさんあります。「青い温泉」(ブラゥイクヴェル・Bláihver)、「緑の温泉」(グライニクヴェル・Grænihver)、「赤い温泉」(ロイジクヴェル・Rauðihver)、「美しい温泉」(ファーグリクヴェル・Fagrihver)、そして「美しい古温泉」(ガムリファーグリクヴェル・Gamli Fagrihver)…。どうですか、好奇心をくすぐられませんか?
Wikimedia. Creative Commons. Credit: Andreas Tille.
クヴェラヴェリトルに関する最古の記述は1752年、エッゲルト・オゥラフソンとビャルニ・パゥルソンの旅行記です。ピーッという音がする不思議なオスクルホゥットル温泉(Öskurhóll)を「叫ぶ丘」と名付けたのもこの二人です。
Wikimedia. Creative Commons. Credit: Smiley.toerist.
ビジターセンターのすぐ隣には1950年に作られた岩風呂があり、水温は38~39度、アクセスもよく湯加減も最高です。ただ、源泉を引き入れているパイプのすぐ近くはとても熱いので座らないよう注意!更衣室などもないのでご容赦ください(アイスランドはワイルドなのが魅力ですから…)。
溶岩原のはじっこにあるこのエリアは、雄大なキェルトリンガルフィヨットル山脈から車で1時間ほど。アイスランド島の地下にうごめくマグマがどのようにこの島の自然を形作ってきたのかを肌身で感じることができるスポットです。
ラゥンギショゥル湖 Langisjor Lake
Wikimedia. Creative Commons. Credit: Gumos.
アクセスは極めて悪いですが、静かに時を刻む山々と緑豊かな丘に縁どられたラゥンギョショゥル湖(Langisjor Lake)は間違いなく、アイスランドでも最も美しい湖のうちの一つです。
この秘境を一目見てみたい、という人はしっかり計画を立てましょう。ハイランド中央部でも群を抜いて素晴らしい景色に出会えることうけあいです。
この湖は長さ20キロ、幅2キロ。面積は26平方キロメートルで、深さは75メートルです。ヴァトナヨークトル国立公園の南西の隅っこにあります。
最近ここに大型ダムを建設する計画が持ち上がり、自然保護団体が反対の声をあげています。
政府がこの場所に目を付けたのはまさしく町から遠い「秘境」だからですが、ダムに反対する人たちは産業振興のために自然を犠牲にすれば、大地を守り自然を貴ぶアイスランドの大切な文化が失われると懸念しています。
バルダルブンガ火山 Bardarbunga Volcano
アイスランドには氷河の下に眠る成層火山がたくさんありますが、ヴァトナヨークトル氷河の奥深くに閉じ込められたこの山は、最近まであまり知られていませんでした。正確にはバゥルザルブンガと発音するこの山は、実はアイスランドで二番目に高い山なのですが…。
氷河の下にこっそり隠れていると、忘れられるのもいたしかたのないことかもしれません。少なくても、噴火するまでは。
バルダルブンガ山は2014年8月29日から2015年2月27日までの半年間、それは派手に火を噴いて爆発しました。
このときの調査で、それまで別の山から放出されたものだと思われていた近辺の火山灰などの堆積物は、このバルダルブンガ山のものだったことがわかったのです。
アクセスしづらいためにあまり訪れる人はいませんが、今このエリアを訪れると、数年前に地中から流れ出た溶岩がつくった、誕生したばかりの大地を見ることができます。
いかがでしたか?アイスランドの中央高原地帯の魅力は伝わりましたでしょうか?行きたいところ、言ったところ、印象的だったところはどこですか?「ここは外せない!」というあなたのおすすめはどこですか?是非下のフェイスブックのコメント欄からご感想やご質問をお寄せ下さい!
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