全長約1,332kmにわたるこの風光明媚なドライブルートは、アイスランドを代表する雄大な自然をつないでいます。壮大な滝、黒い砂浜、氷河湖、火山の噴火口など、目を見張るような絶景が連なり、旅人を魅了してやみません。
オーロラを追いかける旅でも、白夜の中で大自然を満喫する夏の冒険でも、リングロードはアイスランドの自然の神秘と感動を全身で味わえる究極のルートです。
この絶景を満喫する方法はさまざま。人気のガイド付きツアーに参加するのも、自分のペースで巡るレンタカー旅(セルフドライブツアー)を選ぶのも良いでしょう。レンタカーを借りて気の向くままに旅するのもおすすめです。
旅の計画を立てる際は、アイスランドでの運転事情をしっかり把握しておくことが大切です。旅の途中では、迫力満点の滝、幻想的な黒砂のビーチ、トナカイと出会える場所、広大な氷河、そして堂々たる火山などが待ち受けています。
宿泊先としては、田舎町の温かなホテルに泊まるのもよし。より自由な旅を求めるなら、キャンピングカーを借りたり、星空の下でテント泊を楽しんだりするのもアイスランドならではの体験です。
このガイドでは、リングロードを旅するうえで知っておくべきことをすべてご紹介。アイスランド一周の旅を自分らしく、思いのままに計画してみてください。
リングロード旅行のポイントまとめ
総距離と所要日数:リングロード(ルート1)は全長約1,322km)あり、観光を楽しみながら一周するには最低でも7〜10日間は必要です。
一般的な走行ルート:多くの旅行者は、南海岸から反時計回りに出発するルートを選びます。旅の序盤に有名観光地が集中しているため、見どころが多く、計画も立てやすくなっています。
通過するエリア:リングロードは、南部・東部・北部・西部のアイスランドを巡るルートです。ただし、スナイフェルスネス半島(Snæfellsnes)、ウェストフィヨルド地方(Westfjords)、アイスランド内陸の高地(Highlands)は含まれていません。これらの地域を訪れたい場合は、寄り道ルートとして追加する必要があります。
道路状況:リングロードは全線舗装済みで、年間を通じて通行可能です。ただし、冬季は雪や路面の凍結により運転が難しくなることがあるため、特に注意が必要です。
おすすめの車種:夏季など通常の気象条件であれば、普通車(小型車)で問題ありません。ただし、冬季や未舗装道路のある寄り道先へ行く場合は、4WD(四輪駆動車)がおすすめです。
季節ごとのリングロードの運転事情
アイスランドでの運転には、日本や他国とは異なる特有の注意点があります。道幅が狭い箇所も多く、ブラインドサミット(見通しの悪い丘の頂上)や、すれ違いが難しい細い峠道、さらには一車線の橋なども存在します。
そのため、急がず慎重に、スピードを抑えて運転することが大切です。不意の路面状況や天候の変化にも、落ち着いて対応できるようにしておきましょう。
リングロード沿いには、ヨークルスアゥルロゥン氷河湖(Jökulsárlón)、ミーヴァトン湖(Lake Mývatn)、ヴァトナヨークトル氷河(Vatnajökull)など、車を降りてすぐに楽しめる絶景スポットが数多く点在しています。年間を通して、小型のレンタカーでも一周することは可能ですが、より奥地やアクセスの難しい場所へ寄り道する場合には、車種に注意が必要です。
アイスランド一周をゆったりと楽しむなら、10〜14日ほどのスケジュールを組むのがおすすめです。特に走行条件が安定している春・夏・秋のいずれかの季節を選ぶと良いでしょう。
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一方、冬(10月〜3月)にリングロードを巡る場合は、より長めの日程を確保するのが理想的です。ゴールデンサークルや南海岸のみを走る場合でも、5〜8日ほどを見ておくと安心です。
冬季の運転は、夏に比べてスピードを出しにくく、天候によっては吹雪の中を進まなければならないこともあります。強風や積雪による道路封鎖が発生し、1〜2日同じ場所で足止めされることも珍しくありません。
そのため、冬にアイスランドを訪れる際は、四輪駆動(4WD)車やジープタイプ、SUVなど、悪路や雪に強い車をレンタルすることを強くおすすめします。安全性と行動範囲の両方が大きく向上します。
もちろん、冬のリングロードは運転が難しくなる分、氷の洞窟探検(Ice caving)や、暗闇に浮かぶ幻想的なオーロラ(Northern light)など、この季節だけの特別な体験ができるという魅力もあります。
出発前には必ず道路状況と天気予報を確認しましょう。これは夏季であっても同様です。また、アイスランドの安全情報を発信している「SafeTravel」のウェブサイトやモバイルアプリも、こまめにチェックすることをおすすめします。アイスランド旅行に便利なアプリも多数ありますので、事前に確認しておくと安心です。
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最後にひとつ重要な注意点として、リングロードでは交通量が少ないからといって、決して道路上に車を停めて写真撮影をしてはいけません。景色を楽しむ際は、必ず設置されている駐車スペースや休憩所を利用しましょう。
おすすめのリングロード一周ルートと地図
こちらは、スナイフェルスネス半島を含めてアイスランドをぐるりと巡る、10日間のセルフドライブツアーのリングロードの地図です。
観光スポットにはカラフルなタグが付けられており、地図を拡大することで各地点を詳しく確認できます。リングロード沿いで立ち寄れる場所のイメージをつかむのに、とても役立つマップです。
- もっと読む: Maps of Iceland
アイスランド・リングロード一周旅行の計画方法
リングロードを巡る旅にはさまざまなプランがありますが、まず決めるべきなのは、自分で運転して一周するか、ガイド付きツアーに参加するかという点です。
公共バスを利用して移動するのはあまり現実的ではありません。というのも、路線によっては1日に1〜2本しか運行されておらず、道中で観光のために自由に立ち寄ることが難しいからです。
レンタカーで自分のペースでドライブすれば、各スポットでの滞在時間を自由に決められ、プライベートな空間も確保できます。夏のセルフドライブツアーなら、白夜のおかげで深夜まで観光を楽しむことも可能です。
一方、冬のレンタカー旅行を検討している場合は、日照時間が短いため日中の観光時間は限られますが、その分、空が晴れていればいつでもオーロラを探しに出かけられるという特別な体験ができます。
冬のアイスランドで運転するのは、雪道や凍結した路面での運転に十分な自信と経験がある場合に限っておすすめします。アイスランドの道路状況は日々変化するため、アイスランド道路公社の公式サイトで最新情報を確認し、安全を最優先に考えて行動することが大切です。
季節に関係なく運転に不安がある方や、主要な観光地について現地の知識を深めながら旅をしたい方は、ガイド付きツアーや、事前にスケジュールが組まれたセルフドライブのリングロード一周プランを選ぶこともできます。たとえば、この夏のガイドツアーには、レイキャビクでの自由時間とリングロードの観光がバランスよく組み込まれたプランがあります。
また、予算を抑えたい方にはセルフドライブの格安ツアーも複数用意されています。リングロードを楽しむ方法はさまざまあり、費用をかけすぎずに充実した旅をすることも可能です。自分に合ったスタイルで、アイスランドの魅力を満喫してください。
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リングロードからの寄り道スポット
アイスランドの観光スポットの多くはリングロードの近くにありますが、ゴールデンサークルやブルーラグーンのように、主要な見どころの中にはリングロードから離れた場所にあるものもあります。これは、東アイスランドの多くのフィヨルド、スナイフェルスネス半島、ウェストフィヨルド地方、そして迫力ある内陸のハイランド地方にも当てはまります。
アイスランド内陸のハイランド地方を訪れるには、四輪駆動車をレンタルするか、ガイド付きのハイランドツアーを予約する必要があります。このエリアにアクセスできるのは、例年6月下旬から9月までの限られた期間のみです。
北アイスランドでは、リングロードから少し足を伸ばして、アウスビルギ渓谷、デティフォス滝、そしてアイスランドのホエールウォッチングの拠点として知られるフーサヴィークの町など、人気の観光地を訪れることをおすすめします。これらのスポットに立ち寄るには旅程に追加の時間が必要ですが、その価値は十分にあります。
アイスランドでロードトリップを始める前に知っておきたいこと
アイスランドでのロードトリップを成功させるためには、事前のしっかりとした準備と、現地の状況を正しく理解しておくことが何より重要です。出発前に知っておくべきポイントを以下にご紹介します。
アイスランドの交通ルールを理解しておくこと
旅に出る前に、アイスランドの道路標識や交通ルールにしっかり目を通しておきましょう。たとえば、制限速度やラウンドアバウト(環状交差点)での内側車線の優先、砂利道を走行する際の注意点など、アイスランド独自のルールを理解しておくことは、安全なドライブのために欠かせません。
特に、一車線の橋や見通しの悪い丘、路面状況の変化などを示す標識の意味を把握しておくことで、自信を持って運転できるようになります。
こうした事前の準備が、アイスランドのリングロードを思い出深く、そしてスリル満点に楽しむための鍵となります。不要なトラブルや違反を避けるためにも、しっかり確認しておきましょう。
給油・充電はできるときにしておく
旅の途中で忘れてはならないのが、給油や充電のタイミングです。レイキャビクや大きな町では特に意識する必要はありませんが、郊外や人里離れた地域ではガソリンスタンドの数が限られているため注意が必要です。
旅の途中でよく見かけるのは、アイスランド最大のガソリンスタンドチェーン「N1」です。全国各地にセルフ式の給油所があるほか、一部の店舗では温かいランチやディナーが食べられるサービスエリアや、日用品、旅行グッズ、車用品などが手に入る売店、公衆トイレなども併設されています。
そのため、N1は旅の途中に立ち寄るのにとても便利な存在です。例えば、車載用のスマートフォン充電器を買い忘れていてもここで手に入りますし、次のハイキングに持って行けるサンドイッチなども購入できます。
もし燃料代を少しでも抑えたい場合は、「Atlantsolía」「Olís」「Orkan」といった他のガソリンスタンドチェーンを利用するのも良いでしょう。これらは特にレイキャビク以外の地域ではセルフ式が主流です。
また、有効なコストコの会員証を持っていれば、レイキャビクにあるコストコのガソリンスタンドで給油することも可能です。ここはアイスランドで最も安く燃料を入れられる場所として知られています。
アイスランドで電気自動車を運転する場合でも、工夫をすればリングロードを一周することは十分可能です。ただし、いつどこで充電するかをあらかじめ考えておくことが大切です。充電ステーションはアイスランド各地にあり、アークレイリやエイイルススタジルといった主要都市や、一部の観光スポットにも設置されています。
「ON Charging」のようなアプリを使えば、近くの充電スポットを簡単に見つけることができます。ただし、人口の少ない地域では充電設備が少ない場合もあるため、充電できるタイミングでこまめにバッテリーを補充しておくのが安心です。最近では、レンタカーでも電気自動車を選べるようになってきており、より環境に配慮した旅がしやすくなっています。
車の種類に関係なく、バッテリーや燃料は常に余裕を持たせておくのが賢明です。軽食をとったり、体を伸ばしたりするついでに、充電や給油を習慣にするとよいでしょう。特に郊外では、次の充電スポットやガソリンスタンドまでの距離が思っているより遠いこともあるため、バッテリー残量や燃料計が少なくなる前に補給しておくことをおすすめします。
- より詳しく知りたい: Gas Stations in Iceland: The Ultimate Guide
アイスランドのリングロードは時計回り?それとも反時計回り?
アイスランドのリングロードを旅する際、最初に決めるべきことの一つが「時計回り」で走るか、「反時計回り」にするかというルートの方向です。
この道は島を一周するルートなので、どちらの方向でも基本的に同じ観光地を巡ることができます。ただし、選ぶ方向によって旅の進行ペースや、風景の見え方・感じ方が変わってきます。
反時計回りは、多くの旅行者に選ばれている一般的なルートで、初めてアイスランドを訪れる方には特におすすめされています。一方で、時計回りにも独自のメリットがあります。
それぞれのルートにどんな特徴があるのかを知ったうえで、自分の旅のスタイルに合った方向を選びましょう。
リングロードを反時計回りで巡る旅
多くの旅行者は、レイキャビクから南へ向かい、リングロードを反時計回りに進むルートを選びます。このルートでは、旅の序盤にゴールデンサークルや南海岸といった、アイスランドの代表的な観光地を訪れることができます。
これらのエリアは特に人気が高いため、最初に訪れておくことで、旅を進めるにつれて徐々に人混みから離れ、より静かで落ち着いたエリアへと移っていくことができます。
また、反時計回りのルートは、滝や氷河、火山性の黒い砂浜といったアイスランドらしい風景を段階的に楽しめる構成になっており、旅の導入としても自然な流れです。進むにつれて風景はより雄大で人の少ない場所へと変わっていきます。
こうした理由から、南海岸から始まり、西アイスランドで終える反時計回りのルートは、アイスランドの有名スポットをじっくり堪能できる理想的なペース配分となるため、初めての方には特におすすめです。
リングロードを時計回りで巡る旅
一方で、時計回りのルートを選ぶと、レイキャビクから西アイスランド、そして北部へと進むことになります。こちらのルートでは、比較的静かな地域から旅を始めることができ、旅の後半に南部の有名観光地へ向かうという、異なる展開を楽しめます。
より落ち着いたスタートができる一方で、旅の終盤にゴールデンサークルや南海岸などの代表的な観光スポットを訪れることになるため、時間に余裕がないと少し慌ただしく感じるかもしれません。特に見どころが集中する南部をしっかり楽しみたい場合は、スケジュールを慎重に立てることが重要です。
最終的には、どちらのルートにもそれぞれの魅力がありますが、反時計回りのルートの方が、人気の観光地にゆとりを持って立ち寄れるため、全体の旅程がよりスムーズになります。
リングロード主要観光スポット一覧
リングロードの旅をスムーズに計画できるように、見逃せない観光スポットを反時計回りの順で一覧にまとめました。
南西部から南東部へとスタートし、次に東フィヨルド地方、北アイスランド、そして最後に西アイスランドとレイキャビクへと進む流れになっています。時計回りで旅をする場合は、このリストを逆にたどってご活用ください。
南西アイスランド|リングロード沿いの主な観光スポット
南西アイスランドは、平らで緑豊かな牧草地が広がる地域として知られていますが、リングロードを進むにつれて風景は大きく変化していきます。
やがて視界に入ってくるのは、遠くの山々の緑と対照的な黒い砂の大地。そして、時折現れる火山の姿も見逃せません。たとえば、ヘクラ山(Mt. Hekla)や、2010年に大噴火を起こしたことで世界的に知られるエイヤフィヤトラヨークトル氷河(Eyjafjallajökull)などがあります。
この地域には見どころが非常に多く、どこを巡るか迷ってしまうほどです。ここでは、レイキャビクから南海岸を走る際に順番に出会える、南西アイスランドのリングロード沿いの主要な観光スポットをご紹介します。
- もっと読む: The Ultimate Guide to Iceland's South Coast
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1. クヴェラゲルジ近郊のレイキャダルル渓谷
クヴェラゲルジは、レイキャビクから約45km(車で40分ほど)の場所にある、可愛らしい小さな町です。地熱活動が盛んな地域として知られており、訪れると周囲の山の斜面から立ち上る温泉の湯気を見ることができます。
この地熱エネルギーを活かして、クヴェラゲルジには一年を通して野菜や花を栽培する温室も数多くあります。
クヴェラゲルジでぜひ体験してほしいのが、近くにあるレイキャダルル渓谷(Reykjadalur Valley)へのハイキングです。ここでは、手つかずの自然に囲まれた温かい川で入浴を楽しむことができます。午後の時間を使ってのんびり楽しめるガイド付きハイキングもおすすめです。
また、ハイキングではなく、アイスランドの馬でレイキャダルルを訪れる乗馬ツアーに参加すれば、さらに特別な体験になるでしょう。アイスランド馬は穏やかな性格で知られており、このツアーは8歳以上であれば誰でも参加できます。
2. ゴールデンサークル
リングロードから少し外れて「ゴールデンサークル」を巡り、その後セルフォス(Selfoss)の町付近で再びリングロードに合流することができます。この寄り道ルートは旅程にぜひ組み込んでおきたいおすすめのひとつです。
というのも、ここではシンクヴェトリル国立公園(Thingvellir National Park)、グトルフォスの滝(Gullfoss Waterfall)、ゲイシール地熱地帯(Geysir Geothermal Area)といった、アイスランドを訪れるなら外せない名所を一度に見ることができるからです。
これらは半日あれば十分に回れる距離にあり、時間を有効に使うことができます。もっとゆっくり巡りたい場合は、ゴールデンサークル周辺にある宿泊施設を利用するのも良いでしょう。観光地へのアクセスも便利なため、リングロードの旅を再開する前に一泊するのもおすすめです。
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3. セリャラントスフォスとグリューブラブーイの滝
セリャラントスフォスの滝(Seljalandsfoss Waterfall)は、アイスランドでも特に人気のある観光スポットのひとつです。その理由は、その壮大な景観にあります。緑に覆われた崖の上から滝が流れ落ち、その背後にはくぼんだ洞窟があり、夏の暖かい時期には滝の裏側を歩いて通り抜けることもできます。
この美しい滝は、リングロードからも見ることができ、駐車場はメインロードのすぐそばにあります。車を停めてから数分歩くだけで、滝の目の前まで行くことができます。
レイキャビクからの距離は約110kmで、アクセスも良好です。また、セリャラントスフォスを訪れる際には、すぐ近くにあるグリューブラブーイ滝(Gljúfrabúi Waterfall)にもぜひ立ち寄ってみてください。こちらは美しい渓谷の奥に隠れるように佇む滝で、川の上の石を慎重に渡りながら進む必要がありますが、その先に待つ光景はまさに絶景です。訪れる価値は十分にあります。
- より詳しく知りたい: Top 20 Most Beautiful Waterfalls in Iceland
4. ヴェストマン諸島
このエリアのリングロードを走っていると、沖合に浮かぶヴェストマン諸島(Westman Islands)の景色が楽しめます。断崖絶壁の景観や火山の歴史、そしてヨーロッパ最大のパフィンの繁殖地として知られるこの諸島は、ぜひ訪れておきたい寄り道スポットのひとつです。
ヴェストマン諸島へ行くには、セリャラントスフォスの滝の近くにあるランドエイヤルホプン港(Landeyjahöfn Harbor)まで車で向かい、そこからヘルヨルフル・フェリー(Herjólfur Ferry)に乗船します。フェリーは年間を通して運航しており、約35分で諸島最大にして唯一の有人島、ヘイマエイ島(Heimaey)へと渡ることができます。
ヘルヨルフル・フェリーは、ランドエイヤルホプン港とヘイマエイ島の間を1日7便運航しています。チケットは事前にオンラインで予約しておくのがおすすめです。なお、天候が悪い場合は、代わりにレイキャビクから約52kmの場所にあるソゥルラゥクスホプン(Þorlákshöfn)から出航することもあります。
ヘイマエイ島では、徒歩で散策する場合はレンタカーを本土に置いていくこともできますが、車を持ち込んだほうが移動が楽です。ただし、車をフェリーに載せるには予約が必要で、料金は車両の長さによって異なります。
島内では、1973年に起きた火山噴火の被害と復興を伝えるエルトヘイマル博物館(Eldheimar Museum)は必見です。また、周辺の断崖やエレファント・ロック(Elephant Rock)と呼ばれる奇岩をめぐる絶景ボートツアーなど、魅力的なヴェストマン諸島ツアーもいくつか用意されています。
日帰りでも宿泊でも、見どころがたくさんあるヴェストマン諸島は、リングロードの旅に加えたいおすすめの寄り道スポットです。
- 合わせてどうぞ: The Ultimate Guide to the Westman Islands
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5.セリャヴァトラロイグの屋外温泉プール
南海岸の旅の途中でひと息つきたいなら、リングロードを少し外れてセリャダルル渓谷(Seljadalur Valley)方面へ向かい、セリャヴァトラロイグの温泉プール(Seljavallalaug Swimming Pool)に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
このプールは1927年に造られた、アイスランドで最も歴史のある屋外プールのひとつで、美しい草原に囲まれた山あいの静かな場所にあります。
入場は無料で、訪れる人すべてに開放されていますが、自然環境を大切にし、マナーを守ることが前提となっています。現地にはライフガードやスタッフはおらず、プール内には滑りやすい藻が生えているため、足元には十分注意が必要です。
プールへは、駐車場から約1.2kmの道のりを歩いてアクセスします。道中は比較的歩きやすく、周囲の自然を眺めながら静かに過ごすのにぴったりな寄り道スポットです。壮大な景色の中で、ちょっと特別な時間を過ごしてみてください。
6. スコウガフォス滝
スコゥガフォス滝(Skógafoss)は、アイスランドを代表する名瀑のひとつで、高さ約60メートル、幅約25メートルという圧倒的なスケールで水が流れ落ちます。セリャラントスフォスの滝からは車で約30分とアクセスも良好です。
この滝はスコゥガ川(Skóga River)に位置しており、晴れた日には水しぶきに虹がかかる光景が見られることで知られています。また、アイスランドの伝説によると、かつてのヴァイキングの入植者が滝の裏に財宝を隠したという言い伝えも残されています。
滝のふもとまでは川沿いを歩いて近づくことができ、滝の横には階段が整備されており、上から滝を見下ろすことも可能です。この階段は、フィムヴォルズハウルス・トレイル(Fimmvörðuháls Trail)と呼ばれる人気ハイキングコースの起点(または終点)にもなっており、途中にはエイヤフィヤトラヨークトル火山やソゥルスモルク渓谷を通るダイナミックなルートが続きます。このルートは地形が複雑なため、12時間のガイド付きツアーなどに参加して経験豊富な案内人と一緒に歩くのがおすすめです。
長時間のハイキングが難しい場合でも、滝のそばにあるスコゥガル博物館(Skógarsafn)を訪れてみてはいかがでしょうか。地元の歴史や文化に興味がある方にとっては見ごたえがあり、スコゥガフォスの滝をより深く楽しむことができるスポットです。
7.DC-3機の墜落現場
DC-3機の墜落現場(DC3 Plane Wreck)は、南アイスランドのソゥルヘイマサンドゥル(Sólheimasandur)にある黒い砂の海岸に位置しており、アイスランド国内でも特に写真愛好家に人気のスポットです。黒砂の荒野に打ち捨てられた飛行機の残骸は、まるで終末世界のような幻想的な雰囲気を醸し出しています。
現地にはリングロード沿いに駐車場があり、車を安全に停めることができます。ただし、墜落現場までは約7km(片道)の距離があり、徒歩で向かう場合は軽い気持ちで立ち寄れる距離ではありません。往復で2時間近くかかるため、しっかりと時間を確保して訪れる必要があります。
この場所がアイスランド旅行でどうしても外せない夢のスポットでない限りは、DC-3墜落現場行きのシャトルバスを利用するのがおすすめです。これなら片道わずか15分で到着でき、移動の負担を大幅に減らせます。
よりスリリングな体験を求めるなら、ATV(四輪バギー)で向かうツアーに参加するという選択肢もあります。荒野を駆け抜けながら現場に向かうアドベンチャー感は格別です。
海岸は風が強く、気温も低く感じることが多いため、暖かい服装としっかりしたハイキングシューズを着用してください。また、できれば早朝や夕方など、人が少ない時間帯に訪れるのがおすすめです。その方が、より良い写真が撮れるチャンスも広がります。
8.ディルホゥラエイ半島
ディルホゥラエイ半島(Dyrhólaey Peninsula)は、リングロードからも見ることができる観光名所ですが、実際に訪れるには少しだけ道を外れて車で向かう必要があります。このエリアは、黒い砂浜に打ち寄せる荒波や、緑の草原の先に遠く氷河を望む壮大な景観で知られています。
中でも特に目を引くのが、海の浸食によってできた巨大なアーチ型の岩で、ディルホゥラエイという名前も「ドアの穴のある島」という意味に由来しています。
またこの一帯は、パフィンをはじめとする海鳥たちの営巣地としても有名で、バードウォッチングにも最適なスポットです。数千羽の鳥たちが飛び交う姿は、まさに自然の宝庫といえるでしょう。
- さらに詳しく: Birds in Iceland
9.レイニスフィヤラの黒砂海岸
美しいレイニスフィヤラの黒砂海岸(Reynisfjara Black Sand Beach)は、リングロードから少しだけ寄り道をするだけでアクセスできる、旅の途中にぜひ立ち寄っておきたい絶景スポットです。漆黒の砂浜と、それを囲むようにそびえるバサルト(玄武岩)の柱状節理、そして荒々しい大西洋の波が織りなす風景は圧巻です。
沖合にはレイニスドランガル(Reynisdrangar)と呼ばれるギザギザとした奇岩群が突き出ており、「トロルが日の光を浴びて石になった」というアイスランドの伝説が残されています。
このビーチは多くの旅行者の「行ってみたい場所リスト」に入る人気スポットですが、実は非常に危険な場所としても知られています。その理由は「スニーカーウェーブ」と呼ばれる突然の高波で、波打ち際に近づきすぎた人が不意にさらわれる事故がこれまでにも起きています。
訪れる際は、波から少なくとも30〜50メートルの距離を保ち、自然の力を安全な場所から眺めるようにしてください。現地には豊富な安全情報が掲示されており、緑・黄・赤のライトで危険度を示す「安全信号システム」も設置されています。ルールを守って行動すれば、安心してこの壮大な景色を楽しむことができます。
10. ヴィーク
ヴィーク(正式名称:ヴィーク・イ・ミールダル/Vík í Mýrdal)は、人口約650人ほどの小さな村で、アイスランドでも特に美しい黒砂海岸のひとつに面しています。沖合には、印象的なレイニスドランガルの岩塔を望むことができます。
南海岸を旅したあとの休憩地として人気が高く、ヴィークに宿泊すれば、さまざまなカフェやレストラン、ローカルならではのアクティビティを楽しむことができます。
この町でぜひ体験してほしいのが、「ラヴァ・ショー(Lava Show)」です。実際に溶けたマグマを安全な距離から間近で見ることができ、アイスランドの火山活動について学べるスリリングなショーです。
観賞後は、改装されたスクールバスの中にあるユニークなカフェ「Skool Beans」でホットチョコレートを楽しんだり、美しい海岸沿いを散策したりして、のんびりとした時間を過ごしてみてください。
また、近くにはミールダルスヨークトル氷河(Mýrdalsjökull Glacier)があり、そこにはアイスランドでも最も爆発的な火山として知られるカトラ火山(Katla)が眠っています。ヴィーク滞在中に、このカトラの氷の洞窟を探検するツアーにも参加できます。こちらのツアーは年間を通して催行されており、季節を問わず幻想的な氷の世界を体験することができます。
南東アイスランド|リングロード沿いの主な観光スポット
南東アイスランドは、氷河から流れる川が黒砂の海岸を縫うように走り、雄大な氷帽と混ざり合う、変化に富んだ景観が広がる地域です。
このエリアには、ヨーロッパ最大の氷河であるヴァトナヨークトル氷河(Vatnajökull)や、世界遺産に登録されているヴァトナヨークトル国立公園(Vatnajökull National Park)があります。ここはアイスランド最大の国立公園であり、息をのむような絶景が数多く点在しています。
旅の計画に役立てていただけるよう、南海岸から東フィヨルド地方へと進む順番で、南東アイスランドのリングロード沿いにある主な観光スポットをまとめました。
1.フィヤズラルグリューフル渓谷
さらに東へ進むと、次の目的地はフィヤズラルグリューフル渓谷(Fjaðrárgljúfur)です。フィヤズラ川(Fjaðrá River)が数千年にわたり削り出した雄大な渓谷で、ヴィークの町からは約68km、リングロードからはわずか3.2kmほどの距離にあります。
フィヤズラルグリューフル渓谷は深さ約100メートル、長さ約2キロメートルに及び、渓谷内には美しい滝も点在しています。渓谷沿いには歩きやすい遊歩道と複数の展望ポイントが整備されており、絶景を楽しみながら散策できます。往復にかかる時間は1〜2時間程度で、両端には駐車場も用意されています。
この渓谷は、テレビドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ(Game of Thrones)』のロケ地のひとつとしても知られており、また2015年に公開されたジャスティン・ビーバーの楽曲「I'll Show You」のミュージックビデオにも登場しています。
2. キルキュベイヤルクロイストゥル
キルキュベイヤルクロイストゥル(Kirkjubæjarklaustur)は人口約120人ほどの小さな村で、地元では「クロイストゥル(Klaustur)」の愛称で呼ばれています。スカフタ氷河川(Skaftá River)のほとりに位置し、村の名前は1186年から1542年までこの地に存在していた大きな修道院に由来しています。
周辺の自然を探索する拠点として宿泊施設が整っており、快適なキャンプ場やプール、ロマンチックな雰囲気のハイキングコースなども楽しめます。
村から少し歩けば、教会の床のように見える自然の玄武岩模様「キルキュゴルフ教会石(Kirkjugólf)」や、シストラスタピの丘(Systrastapi Rock Hill)に登ることができます。また、美しいシストラフォスの滝(Systrafoss Waterfall)へ続くハイキングコースも見逃せません。
さらに、キルキュベイヤルクロイストゥルからは、アイスランド内陸高地で最も美しい景観のひとつとされるラカギーガル火口群(Lakagígar Craters)を訪れることができます。夏季には4WDのレンタカーでアクセス可能ですが、道は険しいため、ラカギーガル火口群とフィヤズラルグリューフル渓谷をあわせて巡れるスーパージープツアーに参加するのが安心でおすすめです。
3.スカフタフェットル自然保護区
スカフタフェットル(Skaftafell)は、ヴァトナヨークトル国立公園(Vatnajökull National Park)の一部に含まれる自然保護区で、キルキュベイヤルクロイストゥルの町から約69kmの場所にあります。巨大なヴァトナヨークトル氷河のふもとに広がり、キャンプ場が整備されているほか、周辺にはホテルも点在しています。
ここで一番の体験といえば、プロのガイドと一緒に挑戦するヴァトナヨークトル氷河での氷河ハイキングです。専用の安全装備を身につけて、美しい氷の造形を間近に見ることができます。冬に訪れる場合は、スカフタフェットル発の氷の洞窟ツアーに参加すれば、氷河探検をさらに充実させることができます。
ヨーロッパ最大の氷河に登るのは少しハードルが高いと感じる方でも、スカフタフェットルには豊かな緑に包まれた多彩なハイキングコースがあり、十分に楽しめます。コースの難易度はさまざまですが、特に人気なのはスヴァルティフォスの滝(Svartifoss Waterfall)へと続く道です。黒い玄武岩の柱に囲まれた滝は、その独特の景観で訪れる人を魅了しています。
4.ホプスキルキャ教会
ホプスキルキャ教会(Hofskirkja)は、かわいらしい草屋根の教会で、スカフタフェットル自然保護区とヨークルスアゥルロゥン氷河湖の間、オゥライフィ(Öræfi)と呼ばれる地域に位置しています。
この教会は1883年から1885年にかけて建てられたもので、アイスランドで最後に草屋根建築様式で建てられた教会として知られています。現在は国立アイスランド博物館の保護対象となっている歴史的建造物のひとつです。
内部は一般公開されていませんが、美しい自然に囲まれた外観を見るだけでも訪れる価値があります。ちょっとした休憩スポットとして立ち寄るのにも適しており、写真撮影にも絶好の場所です。
5.ヨークルスアゥルロゥン氷河湖
ヨークルスアゥルロゥン氷河湖(Jökulsárlón Glacier Lagoon)は、アイスランドで最も訪問者の多い観光地のひとつで、「アイスランドの至宝」と呼ばれることもあります。ここでは、ブレイザメルクルヨークトル氷河(Breiðamerkurjökull)から崩れ落ちた巨大な氷塊が湖に浮かび、やがて海へと流れていく壮大な光景を見ることができます。
湖を楽しむツアーとしては、人気の水陸両用ボートで巡るツアーがあり、氷塊を間近に眺めながら湖を進むことができます。さらにスリルを求めるなら、1時間のゾディアックボートツアーに参加して氷塊のすぐそばまで近づくのもおすすめです。運が良ければ、大きな氷の上で休んだり遊んだりしているアザラシの姿に出会えるかもしれません。
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6.クリスタル氷の洞窟
ヨーロッパ最大の氷河であるヴァトナヨークトル氷河(Vatnajökull)の内部には、訪れることができる安全な氷の洞窟があります。これは非常にユニークな体験であり、アイスランドを訪れるならぜひ楽しんでいただきたいアクティビティのひとつです。
中でも最も圧巻なのが「クリスタル氷の洞窟(Crystal Ice Cave)」です。ヨークルスアゥルロゥン氷河湖(Jökulsárlón Glacier Lagoon)から出発するツアーで訪れることができ、氷河湖の絶景を堪能したあとに忘れられない氷の洞窟探検に出かけられます。
氷河の内部に足を踏み入れる体験は、一生記憶に残る特別なものになるでしょう。しかも、この体験はヴァトナヨークトル氷河だけでなく、ラングヨークトル氷河(Langjökull)やミールダルスヨークトル氷河(Mýrdalsjökull)など、アイスランドの他の氷河でも楽しむことができます。ぜひ氷の洞窟ツアーのラインナップをチェックして、自分に合った冒険を選んでみてください。
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7. ダイヤモンドビーチ
ダイヤモンドビーチ(Diamond Beach)は、ヨークルスアゥルロゥン氷河湖(Jökulsárlón Glacier Lagoon)から流れ出した氷が海に漂い、再び浜に打ち寄せられる場所です。黒い砂浜の上に点在する氷塊は、まるでダイヤモンドが散りばめられたかのような美しいコントラストを生み出します。
現地ではこの場所をフェルスフィヤラ(Fellsfjara)と呼び、ブレイザメルクルサンドゥル(Breiðamerkursandur)という広大な砂地の一部に含まれます。しかし、黒砂と氷の輝きが織りなす幻想的な光景から、旅行者の間では「ダイヤモンドビーチ」の愛称で親しまれています。
ヨークルスアゥルロゥン氷河湖の駐車場から徒歩数分で簡単にアクセスでき、潮の干満によって浜に打ち上げられる氷の量は変化します。そのため、訪れるたびに違った表情を見せてくれますが、どのタイミングでも訪れる価値のあるスポットです。
8. ホプン
南東アイスランドを旅する際に立ち寄る人が多いのが、小さな漁師町ホプン(Höfn)です。ヨークルスアゥルロゥン氷河湖やダイヤモンドビーチを過ぎてリングロードを進むと、次に出会う町がここになります。
地域の中心地であるホプンには、さまざまなレストランやカフェ、ショップがあり、特にラングスティーヌ(手長エビ)料理で有名です。夏に訪れるなら、毎年恒例のロブスターフェスティバルに参加して、新鮮な地元のシーフードを味わうのがおすすめです。まさに「地元料理を堪能すること」がホプンでの楽しみのひとつといえるでしょう。
また、町を囲む自然も見逃せません。湾の向こうには迫力あるヴェストラホルン山(Vestrahorn Mountain)やストックスネス半島(Stokksnes Peninsula)が広がり、絶景を楽しむことができます。
ホプンには快適な宿泊施設もそろっており、その美しい立地と相まって、リングロードの旅を続ける前に休息を取るのに最適な場所です。
9.ヴェストラホルン山
南東アイスランドで最も写真に収められている場所のひとつが、迫力あるヴェストラホルン山(Vestrahorn Mountain)です。鋭く切り立った山の稜線と、ストックスネス半島(Stokksnes Peninsula)に広がる黒砂の海岸が織りなす光景は圧倒的で、見る人を魅了します。
条件が整えば、海岸沿いの静かな水面に山の姿が映り込み、息をのむような写真を撮ることができます。
ヴェストラホルン山の両脇には、エイストラホルン山(Eystrahorn)とブルンホルン山(Brunnhorn)がそびえています。特にブルンホルン山は、尖った稜線がバットマンのロゴに似ていることから「バットマン・マウンテン」と呼ばれることもあります。
ヴェストラホルン山のふもとには、映画の撮影に使われたヴァイキング村のセットが残されており、まるで過去にタイムスリップしたかのような雰囲気を体験できます。見学のあとには、敷地内にあるヴァイキング・カフェ(Viking Café)で温かいコーヒーとワッフルを味わい、旅の続きに備えるのもおすすめです。
東アイスランド|リングロード沿いの主な観光スポット
東アイスランドは、険しい山々、美しいフィヨルド、そして静かな町並みが特徴の地域です。地元の人々はそれぞれに「自分の好きなフィヨルドや山が一番美しい」と誇りを持っており、その分だけ絵のように美しい景観が点在しています。その多くは人里離れた場所にあります。
ただし、リングロードだけでは東アイスランドの魅力をすべて網羅できません。多くのフィヨルドは少し道を外れる必要があり、本格的に探索したい場合は旅程に数日追加することをおすすめします。
東フィヨルド地方を訪れるのに適しているのは夏の暖かい時期です。冬になると天候が厳しく、積雪のために山間の道路が閉ざされることも多く、アクセスが難しくなるからです。
見どころが尽きない東アイスランド。その中でも特におすすめのスポットを、南東部から北部へとリングロードを進む順番でご紹介します。
1.野生のトナカイ
トナカイはもともとアイスランドに生息していたわけではなく、18世紀後半にノルウェーから移入されました。その後、アイスランド特有の厳しい環境にうまく適応し、いまではアイスランドの大自然を象徴する存在のひとつとなっています。現在、トナカイを見られるのは東アイスランドだけです。
夏の間は高地で草を食むため見つけにくいのですが、冬になると標高の低い場所へと移動してくるため、リングロード沿いからも姿を見かけられることがあります。
確実にトナカイに出会いたいなら、エイイルスタジル(Egilsstaðir)近郊にある「トナカイ・パーク(Reindeer Park)」を訪れるのがおすすめです。ここは地元の農家が運営しており、2021年に保護した2頭の孤児トナカイを育て、今も大切に飼育しています。
2.エイイルスタジル
エイイルスタジル(Egilsstaðir)は、東アイスランド最大の町です。ラーガルフリョゥト川(Lagarfljót River)のほとりに位置し、この川には伝説の大蛇ラガルフリョゥトスオルムル(Lagarfljótsormurinn)が棲むと語り継がれています。
この町は東フィヨルド地方を探索する拠点として最適で、宿泊施設も充実しています。
町から車ですぐの場所には、温泉スパ施設のヴォーク・バス(Vök Baths)や、アイスランド最大の森林であるハットルオルムスタザスコゥルの森(Hallormsstaðaskógur)があります。さらに少し足を伸ばせば、ラガルフリョゥト湖畔の人気キャンプ地アトラヴィーク(Atlavík)へも行けますし、車で1時間ほどの範囲にはウィルダネス・センター(Wilderness Center)やヘンギフォスの滝(Hengifoss Waterfall)といった見どころも点在しています!
- より詳しく知る: Top 9 Things to Do in Egilsstadir
- 合わせてどうぞ: Top Restaurants in East Iceland
3. セイジスフィヨルズル
リングロードから少し寄り道する価値があるスポットが、セイジスフィヨルズル(Seyðisfjörður)です。カラフルで保存状態の良い木造建築や活気あるアートシーン、そして歴史ある青い教会へと続く可愛らしい虹色のストリートで知られる魅力的な町です。ヨーロッパからフェリーでアイスランドへ渡る場合、この町が到着港にもなります。
エイイルスタジルから車でわずか20分とアクセスも良く、宿泊施設も整っているため、この地域を探索する拠点としても便利です。さらに、東フィヨルド地方の行きにくい場所を巡りながら、運転の合間にひと休みできるユニークな自然&文化体験ツアーに参加するのもおすすめです。
4. ヴォーク・バス
長い一日の冒険のあとには、ひと休みしてリフレッシュしたくなるものです。そんなときにぴったりなのが、エイイルスタジルのすぐ外れ、リングロード沿いにあるヴォーク・バス(Vök Baths)です。ここは地熱を利用したスパ施設で、温度の異なる複数のプールがあり、ウリザヴァトン湖(Urriðavatn Lake)のほとりでゆったりとくつろぐことができます。
訪れる際は、事前に入場チケットを予約しておくと安心です。特におすすめなのが、水面に浮かぶように造られたインフィニティプールで、湖の絶景を眺めながらの入浴は格別です。さらに、マッサージを受けたり、併設のビストロで食事を楽しんだりすれば、より贅沢なひとときを過ごせます。
5.ハットルオルムススターザスコゥガルの森とラーガルフリョゥト湖
アイスランドを旅する中で、ちょっと気分を変えたいときには、ハットルオルムススターザスコゥガルの森(Hallormsstadaskogur)を訪れてみてください。アイスランド最大の森で、リングロードから少し寄り道するだけでアクセスできます。国内では森林自体が珍しいため、立ち寄る価値は十分にあります。
この美しく青々とした森は、ラーガルフリョゥト湖(Lagarfljot)を囲むように広がっており、晴れた日には散策やピクニックを楽しむのにぴったりの場所です。しかも、ここはちょうど旅の中間地点。レイキャビクから656km(走ってきたあなたにとって、まさに折り返し地点なのです!
風景はとても穏やかですが、何が起こるかわからないのもこの場所の魅力です。というのも、ラーガルフリョゥト湖は、アイスランドで最も有名な未確認生物のひとつが潜むことで知られています。
このラーガルフリョゥトスオルムリン(Lagarfljotsormurinn)という巨大な蛇のような怪物の目撃談は、14世紀にまでさかのぼります。それ以来、何世紀にもわたって目撃情報があり、最新のものは2012年。撮影されたとされる映像も存在し、上の動画で見ることができます。
6.ヘンギフォス滝
ヘンギフォス滝(Hengifoss)は、ラーガルフリョゥト湖(Lagarfljot)の湖畔に位置する美しい滝で、ハットルオルムススターザスコゥガルの森(Hallormsstadaskogur)の素晴らしい景色を望むことができます。高さは128メートルあり、アイスランドで3番目に高い滝として知られています。
滝までは片道約4.7キロのハイキングが必要ですが、その壮大な美しさを目の当たりにすれば、歩いた甲斐があったと思えるはずです。滝の周囲には、赤い粘土層が挟まれた玄武岩の地層が重なっており、他にはない独特の景観を生み出しています。
道中には、玄武岩の柱状節理に囲まれた美しいリトラネスフォス滝(Litlanesfoss)など、いくつかの滝も見ることができます。
7. リューカンディの滝
写真提供:Wikimedia(クリエイティブ・コモンズ)、撮影:Jerzy Strzelecki、画像に加工は施されていません
美しい寄り道として、ハットルオルムススターザスコゥガルの森(Hallormsstadarskogur)やヘインギフォス滝(Hengifoss)を訪れた後は、次の目的地がまさにリングロード沿いに待ち構えています。エイイルススタジル(Egilsstaðir)から北へ約48km(約30マイル)進むと、リューカンディの滝(Rjúkandi Waterfall)が現れます。
道路脇には小さな駐車スペースがあり、そこから滝のビューポイントへと続く短い遊歩道が整備されているので、ドライブの合間に気軽に立ち寄ることができます。
滝までの道のりは徒歩5〜10分ほどの緩やかな上り坂で、足元は砂利道です。特に地面が濡れている場合は、滑りにくい靴で訪れるのがおすすめです。
現地にはトイレなどの施設はありませんが、短時間で訪れられるスポットなので、東アイスランドの旅の途中に気軽に組み込めます。
8. ストゥズラギル渓谷
東アイスランドを旅する中で、ぜひ訪れたい絶景スポットのひとつがストゥズラギル渓谷(Stuðlagil Canyon)です。規則正しく並ぶ玄武岩の柱と、青緑に輝く氷河由来の川が織りなす風景は、まさに自然の芸術といえるでしょう。
訪れるには、リングロードから外れて、ヨークラ川(Jökla River)沿いの砂利道・ルート923号線へと進みます。この道は一年を通して通行可能ですが、冬季は積雪の影響で道が荒れやすいため、特にオフシーズンに訪れる場合は4WD車の利用をおすすめします。
ストゥズラギル渓谷には、2つの主なビューポイントがあります。ひとつは北側の展望台で、Grund農場近くの駐車場から徒歩約5分でアクセス可能。ここからは玄武岩の柱を見渡す絶景が楽しめますが、谷の中には入ることができません。
もうひとつの南側のルートでは、実際に谷へ下りて間近で景観を楽しむことができます。独特な地形を肌で感じたい方には、こちらのルートがおすすめです。
運転に不安がある方や、より快適な体験を求める方には、イーストフィヨルド地方のツアーを利用するのも一つの方法です。ストゥズラギル渓谷を巡る自然ツアーでは、小型車では走りづらい道路を気にすることなく安心して参加できるうえ、高級温泉施設ヴォーク・バス(Vök Baths)への立ち寄りも含まれており、旅をさらに充実させてくれます。
北アイスランド|リングロード沿いの主な観光スポット
アイスランド北部は山が多く、国内でも特に有名な自然の名所が数多く点在しています。
ドライブ中には、目を奪われるような雄大な風景や趣のある町々が次々と現れますが、北アイスランドの魅力を存分に味わいたいなら、ダイヤモンドサークル(Diamond Circle)ルートが外せません。このルートはリングロードからおよそ152キロほど外れますが、その価値は十分にあります。
アイスランドを反時計回りで旅する中で、リングロード沿いに立ち寄れる北アイスランドのおすすめ観光スポットを以下にご紹介します。
1.デティフォス滝
デティフォス滝(Dettifoss Waterfall)は、ヨーロッパでも屈指の水量を誇る滝で、リングロードから車でわずか15〜30分の距離にあります。
滝の東側へは864号線を使って駐車場までアクセスでき、西側からは862号線を利用することで、また違った角度から滝を楽しむことができます。
デティフォス滝は、アイスランドで2番目に長い川であるヨークルスアゥ・アゥ・フィヨットルム川(Jökulsá á Fjöllum)に位置しており、この川はヴァトナヨークトル氷河(Vatnajökull)を水源としています。滝の高さは約44メートルで、長い年月をかけてヨークルスアゥルグリュブル渓谷(Jökulsárgljúfur)という壮大な渓谷を形作ってきました。
道路は舗装されているため、小型のレンタカーでも問題なく訪れることができます。
このエリアを訪れる際は、上流にある美しいセルフォス滝(Selfoss)まで足を延ばすのがおすすめです。
また、下流にはやや小さめのハフラギルスフォス滝(Hafragilsfoss)もあり、特に東側からの眺めが見応えがあります。
2.アウスビルギ渓谷
アウスビルギ渓谷(Asbyrgi Canyon)は、馬の蹄のような形をした緑豊かな半月型のくぼ地です。アクセスはデティフォス滝(Dettifoss Waterfall)へ向かう道路と同じルートを通ることができ、リングロードからは寄り道をして訪れる形になります。
アウスビルギを訪れると、鋭く切り立った崖にぐるりと囲まれた空間に立つことになります。この場所はアイスランドの民間伝承にも登場し、北欧神話に登場する主神オーディンの八本脚の馬「スレイプニル(Sleipnir)」の足跡だと語り継がれています。ただし、実際には数千年前に発生した2度の大規模な氷河洪水によって形成されたと考えられています。
谷の中心部には森が広がっており、美しいハイキングコースも数多く整備されています。崖のふもとには静かな湖があり、そこでは多くの鳥たちが生息しています。周囲の雄大な景観をより深く味わうには、谷の中央にある崖の上までハイキングしてみるのがおすすめです。
リングロードをまわる旅の途中でキャンプをする場合やキャンピングカーで旅行している場合は、アウスビルギのキャンプ場で一泊するのもぜひご検討ください。
- もっと詳しく: Top 11 Amazing Canyons in Iceland
- 合わせてどうぞ: Vikings and Norse Gods in Iceland
3.ミーヴァトン・ネイチャー・バス
ミーヴァトン・ネイチャー・バス(Myvatn Nature Baths)は、アイスランド北部におけるブルーラグーンのような存在で、雄大な自然の中で静かにくつろげる癒やしの温泉施設です。青く美しい地熱温泉に浸かり、スチームバスで体を温めたり、プール内のバーでドリンクを楽しんだりと、リラックスしたひとときを過ごせます。
夏には白夜の中で深夜まで日差しを浴びながら温泉を楽しむことができ、冬には運が良ければオーロラを眺めることも可能です。
非常に人気のあるスポットのため、訪問の際はミーヴァトン・ネイチャー・バスの入場チケットを事前に予約しておくことをおすすめします。予約なしでは入場できないこともあるので、ご注意ください。
4. ミーヴァトン湖
ミーヴァトン(Myvatn)は、アイスランド北部に広がる美しい湖で、豊かな植生と多様な鳥類の生息地として知られています。リングロード(国道1号線)は湖のすぐ脇を通っていますが、ぜひ時間を取って湖をぐるりと一周してみてください。
この湖の見どころのひとつが、約2300年前に高温の溶岩が湿地に流れ込んだことで形成されたスクートゥスタザギガル偽クレーター(Skutustadagigar Pseudocraters)です。また、湖の周辺には、奇岩群が広がるディムボルギル溶岩地帯(Dimmuborgir Lava Formations)や、迫力あるクヴェルフェットル火口丘(Hverfell Volcanic Crater)など、外せない観光スポットが点在しています。
さらに近くには、色鮮やかで湯気が立ち上る温泉が湧き出るナゥマスカルズ峠(Namaskard Geothermal Area)もあり、地熱地帯ならではの風景を楽しめます。
ミーヴァトン湖は、エイイルススタジル(Egilsstaðir)から車で約2時間、アークレイリ(Akureyri)からは1時間ほどの距離にあります。この地域から北東や北西へ旅を続けることもできますが、このエリアにある美しいスポットはぜひ見逃さないようにしましょう。
周辺の自然をじっくり楽しむには、ミーヴァトン湖周辺で宿泊を予約しておくのがおすすめです。旅の途中にゆったりと立ち寄り、時間をかけて景観を堪能してください。
5.ディムボルギル溶岩地帯
ディムボルギル溶岩地帯(Dimmuborgir Lava Field)は、異世界のような奇岩群で知られています。まるで地中から現れた暗黒の要塞のような景観で、固まった溶岩によって形成された柱や洞窟、アーチが立ち並んでいます。
この溶岩地帯はミーヴァトン湖(Lake Myvatn)のすぐ近くに位置しており、滞在時間に応じていくつかの遊歩道からルートを選ぶことができます。ほとんどの道は舗装されていますが、より自然の中を歩ける長めのハイキングコースもあります。
この神秘的なエリアは、トロールや妖精にまつわる数々の伝説の舞台にもなっており、アイスランドの「ユールラッズ(Icelandic Yule Lads)」が住んでいるとも言われています。また、テレビドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』では「壁の北側」のロケ地としても登場しました。
6.グリョタギャゥ温泉
ミーヴァトン湖周辺で『ゲーム・オブ・スローンズ』のロケ地をもう一か所巡るなら、グリョタギャゥ温泉(Grjotagja Hot Spring)にもぜひ立ち寄ってみてください。この温泉は洞窟の中にあり、ジョン・スノウとイグリットの有名なラブシーンが撮影された場所として知られています。
水温が非常に不安定で高温になることもあるため、入浴は固く禁止されていますが、それでも訪れる価値のある美しいスポットです。安全上の理由から入口は閉鎖されていますが、中をのぞくことはでき、その幻想的な雰囲気を楽しめます。
- 『ゲーム・オブ・スローンズ』のロケ地巡りについては Ultimate Guide to Game of Thrones in Iceland もどうぞ
7.クヴェルフェットル火口丘
迫力あるクヴェルフェットル火口丘(Hverfell Volcanic Crater)は、クヴェルフィヤットル(Hverfjall)とも呼ばれ、ミーヴァトン湖の東側に位置する人気のハイキングスポットです。直径は約1km、深さは約140mあり、世界最大級の爆発火口のひとつとされています。
周囲の風景を見下ろすようにそびえ立ち、頂上まで登ると素晴らしい景色が広がります。火口の縁には明確な遊歩道が整備されており、登頂ルートは2つあります。おすすめは、火口の北側にある駐車場に車を停め、そこからスタートするルートで、比較的なだらかで登りやすいのが特徴です。
一方、西側にも小さな駐車場がありますが、そこからはやや難易度の高い登山道が始まります。
どちらのルートでも、頂上まではおよそ30分。火口の縁を一周するには、さらに1時間半ほどかかりますが、頂上からの絶景はその時間をかける価値があります。
8. フーサヴィーク
フーサヴィーク(Húsavík)は、アイスランド北部の海岸沿いにある絵のように美しい町で、ダイヤモンド・サークル(Diamond Circle)ルートの一部にもなっています。リングロード(からは車で30分ほど寄り道する形になりますが、訪れる価値のある場所です。
「アイスランドのホエールウォッチングの首都」とも呼ばれるこの町は、言うまでもなくホエールウォッチングのベストスポットのひとつです。
訪問中は、人気のフーサヴィーク・ホエールウォッチングツアーをはじめ、複数のツアーオプションから選ぶことができます。オーク材のボートを使った静かな航行を楽しめるホエールウォッチングツアーもおすすめです。
ツアーでは、美しいスキャゥルファンディ湾(Skjálfandi Bay)やフーサヴィーク港の風景を眺めることができ、さらにクジラについて学べるフーサヴィーク・ホエール博物館(Husavik Whale Museum)にもぜひ立ち寄ってみてください。
フーサヴィークで宿泊を予定している方にとって、もうひとつの見どころがあります。2020年、この町は映画『ユーロビジョン歌合戦 〜ファイア・サーガ物語〜(Eurovision Song Contest: The Story of Fire Saga)』の舞台として世界的に注目されました。地元の人々もその名声を受け入れ、現在はユーロビジョン展が開催されており、「ヤーヤー・ディン・ドン(Jaja Ding Dong)」というテーマバーで一息つくこともできます。
その後は、近くにあるジオシー地熱温泉(GeoSea Geothermal Baths)で温泉に浸かってリラックスするのもおすすめです。
9.ゴーザフォス滝
リングロード沿いに位置するゴーザフォス滝(Godafoss Waterfall)は、北アイスランドを旅するなら必ず立ち寄りたい絶景スポットのひとつです。高さ約12メートル、幅約30メートルの滝は、なだらかな崖に沿って優雅に弧を描きながら流れ落ちています。
この滝の名前は、西暦1000年にアイスランドがキリスト教へ改宗した出来事に由来しています。伝えられるところによると、当時の法務官ソルゲイル・リョウスヴェトニンガゴジ(Þorgeir Ljósvetningagoði)が、自らの持っていた異教の神像をこの滝に投げ入れたことから、「神々の滝(Godafoss)」という名がつけられたとされています。
駐車場から滝までは徒歩わずか5分ほど。整備された遊歩道にはいくつもの展望ポイントがあり、さまざまな角度から滝の美しさを楽しむことができます。
10.フォレスト・ラグーン
アイスランドは地熱スパで有名ですが、北部で特に人気の高いスポットのひとつがフォレスト・ラグーン(The Forest Lagoon)です。リングロードのすぐそばにありながら、森の中にひっそりとたたずんでおり、訪れる人に静けさと癒やしを与えてくれます。
このラグジュアリーなスパは、アークレイリ(Akureyri)から見て美しいエイヤフィヨルズル(Eyjafjörður)湾の対岸に位置しており、町並みや海、周囲の山々を一望することができます。特におすすめなのは、夕方の時間帯にフォレスト・ラグーンの入場を予約すること。夏には白夜の太陽や夕焼けを、冬には運が良ければオーロラを眺めながら温泉を楽しむことができます。
- 合わせてどうぞ: Top Restaurants in North Iceland
11. アークレイリ
アークレイリ(Akureyri)は、首都圏を除くとアイスランドで最大の町で、「北の首都」とも呼ばれています。美しいエイヤフィヨルズル湾(Eyjafjörður)に面しており、壮麗なアークレイリ教会(Akureyrarkirkja)やアークレイリ植物園(Akureyri Botanical Gardens)、ホフ文化センター(Hof Cultural Center)、そしてアイスランド屈指のスキーリゾートであるフリィザルフィヤットル(Hlíðarfjall)など、見どころが満載です。
町にはレストランやカフェ、博物館、ショップが充実しており、中でもクリスマスハウス(Christmas House)は特に人気のある魅力的なスポットです。
宿泊施設も充実しており、ホテル、ゲストハウス、居心地の良いコテージなど、さまざまな選択肢があります。北アイスランドを巡る際の拠点としても最適な場所です。
多くの観光スポットが日帰りで訪れられる距離にあり、町から出発するさまざまなアクティビティツアーも楽しめます。たとえば、アークレイリ発のホエールウォッチングツアーや、暗い季節に訪れるならオーロラハンティングもおすすめです。
アークレイリとその周辺には見どころが多く、数日かけてじっくり巡るのにもぴったりのエリアです。リングロードの旅程には、ぜひアークレイリでの滞在時間も組み込んでおきましょう。
- こちらもチェック: Top Restaurants in Akureyri
- 合わせてどうぞ: アークレイリのおすすめアクティビティ13選(周辺エリアも)
12. クヴィートセルクルの奇岩
クヴィートセルクルの奇岩(Hvitserkur)は、ヴァッツネス半島(Vatnsnes Peninsula)沿いに位置する、ひときわ目を引くユニークな岩の造形です。「ドラゴンロック」とも呼ばれることがあり、海の水を飲んでいるドラゴンの姿に見えることからその名がついています。高さは約15メートルあります。
北大西洋を背景にそびえ立つその独特なシルエットは、アイスランドでも特に写真に収められることの多い自然の名所のひとつで、訪れる価値のあるスポットです。
アクセスは簡単で、リングロードから711号線に入り、少し車を走らせると到着します。近くには駐車場があり、奇岩へと続く明瞭な遊歩道も整備されています。
周囲の海ではアザラシの姿を観察できることもあり、夏にはパフィンが見られることもあります。
西アイスランド|リングロード沿いの主な観光スポット
西アイスランドは、豊かなフィヨルドから趣ある海沿いの町まで、実に多彩な風景が広がる地域です。のんびりと旅を楽しみたい方にぴったりのエリアで、美しい山々や火山のクレーター、歴史的な名所などがバランスよく点在しています。
リングロードを反時計回りで一周する旅の途中でも、時計回りで旅を始める場合でも、この地域で訪れるべき西部のおすすめ観光スポットをご紹介します!
1. グラゥブロゥク火山
西アイスランドを車で走っていると、グラゥブロゥク火口丘(Grabrok Volcanic Crater)のすぐそばを通ることになります。リングロード沿いに位置しており、火山地形に興味がある方には絶好の立ち寄りスポットです。
この印象的な火口は、古代の噴火によって形成されたもので、頂上まで気軽に登ることができ、周囲に広がる溶岩原や荒々しい地形のパノラマビューを楽しめます。登山道は片道約1kmで、やや傾斜はありますが整備されているため、多くの旅行者にとって無理のないコースです。
アクセスも良く、旅の途中に足を伸ばしてリフレッシュするにはぴったりの場所です。西アイスランドを巡るドライブ中に、ぜひ立ち寄ってみてください。
2.ボルガルネス
ボルガルネス(Borgarnes)は、緑豊かなボルガルフィヨルズル(Borgarfjörður)**に位置する、美しい海辺の町です。西アイスランドで最大の町であり、海に面して広がる景観と周囲を囲む絵のような山々が魅力です。
町の中には、レストランやカフェ、ショップが複数あり、文化的なアクティビティも楽しめます。またこの地域は、アイスランドへの入植時代にさかのぼる豊かな歴史を持っており、その背景は入植センター(Settlement Center)で学ぶことができます。
リングロード沿いという便利な立地のため、旅の途中に休憩するのにも最適です。周辺のボルガルフィヨルズル地域を探索したい方や、スナイフェルスネス半島への旅を予定している方にとっても、ボルガルネスでの宿泊は実用的かつ快適な選択肢となるでしょう。
3.ディルダルトゥングクヴェル温泉とクロイマ・スパ温泉
緑豊かなボルガルフィヨルズル(Borgarfjörður)の谷間に湧くディルダルトゥングクヴェル温泉(Deildartunguhver)は、ヨーロッパで最も湧出量の多い温泉として知られています。リングロードからは車で約35kmの距離にあり、この地域を訪れる際のハイライトのひとつです。
湯の温度はおおよそ97℃にも達しますが、木製の遊歩道から安全にその迫力ある噴出の様子を間近に見ることができます。そして、この豊富な鉱物を含んだ湯を実際に体験できる場所もあります。
すぐ隣にあるのがクロイマ・スパ温泉(Krauma Spa)です。ディルダルトゥングクヴェルから引いた高温の源泉に、氷河からの冷水を加えて適温に調整された複数の露天風呂が用意されており、好みに応じて温度の異なる湯を楽しめます。スチームバスも完備されており、薪ストーブが置かれたリラクゼーションルームでゆったりとくつろぐこともできます。
人気の高い施設のため、クロイマ・スパの入場は事前予約しておくのがおすすめです。訪れる価値のある癒やしのスポットとして、多くの旅行者に親しまれています。
4. レイクホルト
歴史に興味がある人なら見逃せないのが、レイクホルト(Reykholt)という村です。ここは、アイスランド中世の著名な詩人・歴史家であるスノッリ・ストゥルルソン(Snorri Sturluson/1179–1241)が暮らしていた地として知られています。この歴史的な場所は、クロイマ・スパ温泉(Krauma Spa)から車で約10分、リングロードからは約38kmの場所にあります。
レイクホルトでは、スノッリの人生とその著作について学べる文化・研究施設、スノッラストーバ(Snorrastofa Cultural and Research Center)を訪れることができます。彼の代表作には、中世文学の『散文のエッダ(Prose Edda)』や『ヘイムスクリングラ(Heimskringla)』といったサガ作品があります。
また、アイスランド最古の地熱浴場とされるスノッラロイグ温泉(Snorralaug Hot Spring)もぜひご覧ください。入浴は禁止されていますが、スノッリ・ストゥルルソン自身が実際に利用していたと伝えられており、彼が自宅からこの温泉へ通うために掘ったトンネルも、現在に至るまで残されています。
5. フロインフォッサル滝とバルナフォス滝
アイスランドでも特に絵になる美しい滝のひとつが、ボルガルフィヨルズル(Borgarfjörður)地域にあるフロインフォッサル滝(Hraunfossar)とバルナフォス滝(Barnafoss)です。これらの滝は、溶岩原の下から地中を流れてきた水がクヴィータアゥ川(Hvítá)へと流れ出すもので、川岸約1kmにわたって水が湧き出すように流れ落ちています。
どの季節に訪れても写真映えする絶景が広がっており、アクセスも非常に簡単です。
レイキャビクからは約126kmの距離にあり、ディルダルトゥングクヴェル温泉(Deildartunguhver Hot Spring)やレイクホルト村(Reykholt)と同じ道路沿いに位置しています。リングロードからは車で約40分の距離です。
また、すぐ近くには美しい自然が広がるフーサフェットル(Húsafell)地域があり、そこからはラングヨークトル氷河(Langjökull)のふもとにある人工氷のトンネルには、イントゥ・ザ・グレーシャーツアー(Into the Glacier)でアクセスできます。
6. クヴァールフィヨルズルフィヨルド
ボルガルネス(Borgarnes)の町からリングロードを進み、クヴァールフィヨルズル・トンネル(Hvalfjörður Tunnel)を通れば、次の主要な目的地はレイキャビクです。所要時間はおよそ1時間少々ですが、旅にもう少しゆとりを持たせたいなら、このトンネルを使わず、美しいクヴァールフィヨルズル(Hvalfjörður)フィヨルド沿いをドライブするルートがおすすめです。
このルートを選ぶと、運転時間は1時間ほど追加されますが、その分、魅力的な風景を楽しむことができます。
緑豊かな山々と入り組んだ海岸線の中に、アイスランドで2番目に高い滝、グリームル滝(Glymur)があります。高さは約198メートルで、渓谷の奥にひっそりと隠れるように流れ落ちています。滝の頂上までのトレイルは約7キロで、午後の数時間を使って楽しめるハイキングコースです。
ハイキングのあとは、近くのフヴァムスヴィーク温泉(Hvammsvík Hot Springs)でラグジュアリーなひとときを過ごせば、このエリアの魅力をさらに満喫できるでしょう。
7. クヴァムスヴィーク温泉
アイスランドで体験できる中でもひときわユニークな高級温泉のひとつが、クヴァムスヴィーク温泉(Hvammsvík Hot Springs)です。クヴァールフィヨルズル(Hvalfjörður)に位置し、自然の地熱で温められた湯に浸かりながら、アイスランドの美しい風景を目の前に望むことができます。
リラックスするだけでなく、パドルボード、マインドフルネスのセッション、海でのスイミングなど、さまざまなアクティビティにも挑戦できます。敷地内にはレストランとバーも併設されており、滞在中にゆったりと食事やドリンクを楽しむことも可能です。
特に秋から冬にかけてアイスランドを訪れる場合は、クヴァムスヴィーク温泉の入場を夕方以降に予約するのがおすすめです。運が良ければ、暗闇の中でオーロラが現れる瞬間を、温泉に浸かりながら眺めることができるかもしれません。
8.エシャン山
写真提供:Wikimedia、Creative Commonsより。撮影:Martin Putz、加工なし。
エシャン山(Esjan)は、レイキャビクの街を見下ろす象徴的な山で、ハイキングスポットとして非常に人気があります。頂上まで登るにはある程度の体力が求められますが、首都圏を一望できる静けさと絶景は、それに見合う価値があります。
最も人気のある登山ルートは、「シュテイン(Steinn)」と呼ばれる地点までの道で、「石」という意味の名がついています。このルートは比較的家族向けで、歩くペースにもよりますが片道でおよそ1時間ほどかかります。
エシャン山の頂上まで行きたい場合は、そこからさらに先へ進む必要があります。この区間はやや難易度が上がり、軽い岩登りを伴う場面もあります。
頂上までの所要時間は、全体でおよそ2時間程度です。クヴァムスヴィーク温泉(Hvammsvík Hot Springs)への立ち寄りが含まれたエシャン山のハイキングツアーもあり、登山と温泉の両方を楽しむことができます。
9. レイキャビク
リングロードの旅の始点と終点となるのが、アイスランドの首都レイキャビク(Reykjavik)です。
ダウンタウンを歩けば、カラフルな家々や個性的なストリートアートが目を引きます。レストラン、アートギャラリー、ショップ、ナイトライフ、博物館など、首都ならではの見どころや楽しみ方が詰まっています。
多くの旅行者にとって、レイキャビクはアイスランドでの最初と最後の宿泊地となることが多いでしょう。市内には宿泊施設の選択肢も豊富にあり、可能であれば少なくとも2日間は滞在し、街の魅力をゆっくり味わうのがおすすめです。
レンタカーをレイキャビクで返却する場合は、出発日に空港送迎サービスを利用すれば、ストレスなく空港へ向かうことができます。また、多くのレンタカー会社では、ケプラヴィーク国際空港(Keflavík International Airport)での返却も可能です。
もし早朝便を利用する場合は、最終日はケプラヴィーク空港周辺の宿泊施設を選ぶとより便利です。空港に近いため、出発前の時間にもゆとりが生まれます。
リングロードの旅程に追加したいおすすめエリア
旅に余裕があるなら、ぜひ以下の素晴らしい地域もリングロードの冒険に加えてみてください。スナイフェルスネス半島(Snæfellsnes Peninsula)、ウェストフィヨルズ(Westfjords)、そしてハイランド(Highlands)は、いずれもリングロード本線から外れた場所にありますが、それぞれまったく異なる風景と体験を楽しめます。
迫力ある海岸線、人里離れた大自然、起伏に富んだ山岳トレイルなどを求めているなら、これらの寄り道はあなたのアイスランド旅行をさらに特別なものにしてくれることでしょう。
1.スナイフェルスネス半島
スナイフェルスネス半島(Snæfellsnes Peninsula)は、「アイスランドの縮図」とよく称されます。アイスランドを象徴する自然の魅力が、このコンパクトな地域にぎゅっと凝縮されているからです。スナイフェルスヨークトル氷河(Snæfellsjökull Glacier)をはじめ、ごつごつとした溶岩原、滝、絵のように美しい山々、そして黒砂のビーチまで、バリエーション豊かな風景が広がります。
この半島には、アイスランドで最も有名な山のひとつであるキルキュフェットル山(Kirkjufell Mountain)や、荒々しい黒い断崖が広がるアルナルスタピ(Arnarstapi)、印象的な黒のブージル教会(Búðakirkja Church)、そしてスティッキスホルムル(Stykkishólmur)やオーラフスヴィーク(Ólafsvík)といった静かな町も点在しています。
さらに、ヴァトンスヘットリル洞窟(Vatnshellir Cave)の探検や、オーラフスヴィーク発のホエールウォッチングなど、アクティビティも充実しています。
リングロードには含まれていませんが、旅程に1日か2日追加してこの地域を訪れる価値は十分にあります。スナイフェルスネス半島は、きっとアイスランド旅行のハイライトのひとつになるでしょう。
- より深く知りたい: 【完全ガイド】スナイフェルスネス半島
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2.ウェストフィヨルズ
時間に余裕があれば、リングロードから寄り道をしてウェストフィヨルズ(Westfjords)を訪れることをおすすめします。この地域は本当に息をのむような美しさで、静かなフィヨルドを縫うように走る曲がりくねった道路と、それを囲むようにそびえる山々が特徴です。また、1950年代以降人が住んでおらず道路もない、アイスランドで最も人里離れた場所、ホルンストランディル自然保護区(Hornstrandir Nature Reserve)もこのエリアにあります。
この地域では、「西フィヨルドの宝石」とも呼ばれる壮大なディンヤンディ滝(Dynjandi)をはじめ、赤い砂が広がるロィザサンドゥル(Rauðasandur)のビーチ、数多くの天然温泉、素朴な田舎町、そしてヨーロッパ最西端の地であるラゥトラビャルグ断崖(Látrabjarg Cliffs)を訪れることができます。ラトラビャルグではパフィンが営巣する姿が見られることでも有名です。さらに、海岸沿いではアザラシに出会えるチャンスもあります。
ウェストフィヨルズを旅に加える場合は、3〜5日ほど日程を追加するのが理想的です。地域最大の町であるイーサフィヨルズル(Ísafjörður)には宿泊施設も充実しており、他にも小さな町や村に滞在する選択肢もあります。
なお、この地域は冬季になると積雪の影響で通行不能になることが多く、山道の多くは夏のピーク時期しか開通しないため、旅行計画の際には季節に注意が必要です。
3. ハイランド地方
アイスランドのハイランド(Highlands)は、荒々しい大地、地熱地帯、火山性の高原が広がる、ダイナミックな自然に満ちたエリアです。特におすすめの場所としては、カラフルな流紋岩の山々と天然温泉で知られるランドマンナロイガル(Landmannalaugar)や、地熱活動と風景の美しさで有名なキェルトリンガルフィヨットル山(Kerlingarfjöll)などがあります。いずれもハイキングやトレッキングに最適で、多様なトレイルが整備されています。
ハイランドへのアクセスは夏季のみに限られています。冬季は積雪により多くの道路が通行不能となり、ほとんどの地域が立ち入り不可能です。また、道路状況が非常に厳しいため、4WD車(四輪駆動車)が必須となります。
この人里離れた地域を旅程に組み込む際は、移動時間や天候による影響も考慮し、十分な余裕をもたせてください。厳しくも壮大な風景と静寂に包まれた自然の美しさは、時間をかけてでも訪れる価値があります。
アイスランドのリングロードに関するよくある質問
ここでは、アイスランドのリングロードに関する基本情報と、よくある質問をご紹介します。
リングロードを旅する最も手軽で費用を抑えられる方法は、セルフドライブツアー(レンタカー旅)を予約することです。
アイスランドのリングロードとは何ですか?
リングロード(Ring Road)は、国道1号線(Route 1)とも呼ばれ、アイスランドをぐるりと一周する主要道路です。国内の主要な町や都市をすべてつなぐ幹線道路でもあります。
リングロードの全長はどのくらいですか?
アイスランドのリングロードの全長は、約1,322km(821マイル)です。
リングロードを一周するのにどれくらい時間がかかりますか?
休憩なしで走り続ければ、15〜16時間で一周可能です。ただし、観光地に立ち寄るなら最低でも1週間の旅程をおすすめします。
主要な観光スポットをすべて巡る場合、10〜12日ほどかかります。スナイフェルスネス半島やウェストフィヨルズまで含めてじっくり回るなら、それ以上の時間が必要です。
リングロードの制限速度は?
多くの区間では時速90km(55マイル)が制限速度で、これはアイスランド国内で最も高い制限速度です。
リングロードの運転は安全ですか?
はい、基本的には安全ですが、交通ルールを守り、天候の急変に注意することが重要です。
また、冬季には天候の影響で一部区間が通行止めになることもあるため、出発前には道路状況や天気を必ず確認してください。
リングロードは舗装されていますか?
アイスランドのリングロードの約98%は舗装されています。大部分は対向2車線ですが、一部に一車線の橋もあります。
リングロードの運転状況は?
季節や天候によって大きく異なります。
夏季(6〜8月)は道路の状態も良好で、小型のレンタカーでも問題なく走行できます。ただし、砂利道や一車線橋などには注意が必要です。
冬季(12〜2月)は、積雪や凍結、視界不良により運転が難しくなる場合があります。雪道運転に慣れていない方は特に注意が必要で、4WD車の利用が推奨されます。
また、遠隔地では天候による通行止めも発生しやすいため、出発前には道路情報を確認し、適切なタイヤや緊急用具を備えた信頼できる車を使用してください。
リングロードを走るのに最適な時期は?
ベストシーズンは夏(6〜8月)です。気候が穏やかで日照時間も長く、道路状況も良好です。ただし、観光客が多く、宿泊費などが高くなる傾向があります。
冬季(12〜2月)は、雪や氷の影響で運転が難しくなりますが、オーロラを見るチャンスがあり、より特別な体験ができる季節でもあります。
リングロードの運転に4WD車は必要ですか?
リングロード本線を走るだけなら必須ではありませんが、未舗装道路や遠隔地に行く予定がある場合、4WD車が推奨されます。
特に冬季は、雪や氷のため4WD車が強く推奨されます。
リングロードに通行料はありますか?
基本的にリングロードは無料で通行できます。ただし、北部アークレイリ近くのヴァズラヘイザルゴング・トンネル(Vaðlaheiðargöng)を利用する場合は有料です。このトンネルを使えば約16km短縮できます。
冬季には無料のヴィークルスカザル峠(Víkurskarð)経由も選べますが、積雪で閉鎖されることがよくあります。
リングロード沿いにガソリンスタンドはありますか?
はい、リングロード沿いにはいくつものガソリンスタンドがあります。特にN1系列のスタンドが多く見られます。ただし、遠隔地ではスタンド間の距離が長い場合もあるため、こまめに給油することをおすすめします。
リングロード沿いでキャンプはできますか?
はい、リングロード沿いにはキャンプ可能なエリアが多数あります。指定キャンプ場や無料のキャンプエリアを利用できますが、現地のルールや自然保護に十分配慮してください。
アイスランドのリングロード沿いで訪れるべき主な観光名所まとめ
写真提供:Wikimedia、Creative Commonsより。撮影:Superbass。加工なし。
どんなルートを選び、どの場所を訪れるにしても、アイスランドのリングロードを巡る旅は一生忘れられない体験になることでしょう。道中には無数の見どころがありますが、ここではその中でも特におすすめの観光スポットを厳選してご紹介しました。
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美しい寄り道ルートにも挑戦してみますか?
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