南海岸の観光情報
アイスランドの南海岸は観光客に最も人気のある地域の一つです。アイスランド南部にはたくさんの滝や火山、氷河、黒砂のビーチなど、壮大な景色が広がっています。
様々なアイスランドの南海岸ツアーが催行されているので、南海岸の名所を巡りたい方は是非利用してみては。
南海岸の西端にはレイキャビク首都圏、東端には絶景ヨークルスアゥルロゥン氷河湖(Jökulsárlón)があります。ゴールデンサークルにも近いので、ゴールデンサークルを回ってから南海岸を目指す方も多いです。ゴールデンサークルとはシンクヴェトリル国立公園(Þingvellir/Thingvellir)、ゲイシール地熱地帯(Geysir)、ケリズ火口湖(Kerið)、アイスランド有数の滝グトルフォス(Gulfoss)などを巡る人気観光ルートです。
南海岸の特徴と主な見どころ
アイスランドの南海岸は毎年多くの観光客が訪れる絶景スポットがたくさんあるエリアです。
その地質はとても新しく、氷河期の複数の溶岩流によって形成されました。海沿いの低地にエイヤフィヤトラヨークトル山(Eyjafjallajökull)やヘクラ山(Hekla)などの有名な活火山が迫っています。クヴェラゲルジ(Hveragerði)という場所では北米大陸プレートとユーラシア大陸プレートの境界を見ることができ、Quake 2008という展示が行われています。
文化的にも豊かで、多様性に富んだ地方です。ほとんどの町にアマチュア―の演劇サークルや詩の朗読会、聖歌隊などがあり、様々な活動を行っています。このようなコミュニティは長く暗い冬を乗り超えるための知恵でもあり、アイスランド人の生活の中で大きな役割を果たしています。スカゥルホルト(Skálholt)の町には長い間司教座がおかれていました。南海岸はまた、アイスランドで最も有名なサガ「ニャールのサガ」の舞台となっている地域です。
レイキャヴィクから南海岸エリアに入ると、まずセリャランズフォス(Seljalandsfoss)とスコゥガフォス(Skogafoss)という二つの大きな滝があります。背後に聳えるのはエイヤフィヤトラヨークトルという氷河に覆われた火山です。晴れた日にははるか沖合にウェストマン諸島が見えます。セリャランズフォスの滝から1キロほどのところにはグリューブラブーイの滝(Gljúfrabúi)という穴場もあります。
スコゥガフォスの滝があるスコゥガル村(Skogar)にはアイスランドの歴史や文化を紹介する博物館があります。アイスランドで人気のハイキングコース、フィムヴォルズハゥルス(Fímmvörðuháls)もこの周辺を通ります。時間がある方は是非歩いてみては。
国道一号線沿いに更に東に行くとカトラ火山(Katla)を覆う氷河、ミールダルスヨークトル氷河(Mýrdalsjökull)が見えてきます。この氷河から突き出た氷舌、ソゥルヘイマヨークトル(Sólheimajökull)ではたくさんの氷河ハイキングツアーが行われています。
ソゥルヘイマヨークトル周辺の地形もやはり過去の噴火によって形成されたものです。ハイランド地方と南海岸の間に点在する黒い砂漠は、噴火の際に溶けた氷河から流出した土砂が堆積してできました。その一つ、ソゥルヘイマサンドゥル(Sólheimasandur)では廃墟スポットとして人気のDC-3飛行機の残骸を見ることができます。
次に現れるのはバードウォッチングの名所として有名なディルホゥラエイの崖(Dyrhólaey)です。海に突き出した大きな岩のアーチも同名で親しまれています。
ヴィーク(Vik)という村にはレイニスフィヤラのブラックサンドビーチがあります。ミステリアスな玄武岩の柱状節理とレイニスドランガル(Reynisdrangar)と呼ばれる奇岩も印象的です。この岩は地元では朝日を浴びて凍りついた二匹のトロールだと言われています。
非常に美しいビーチですが、突然巨大な波が現れることがあります。この海は南極までまっすぐ続いているため、波は陸地にさえぎられることなく勢いを増しながらレイニスフィヤラを襲うのです。凪の時も波打ち際から十分な距離をとって観光をお楽しみください。
ヴィーク村を過ぎ、スケイザルアゥルサンドゥル(Skeiðarársandur)という氷河の砂原を過ぎるといよいよヴァトナヨークトル国立公園に入ります。アイスランド最大の氷河、ヴァトナヨークトル(Vatnajokull)が見えるでしょう。冬のヴァトナヨークトルでは多くの氷の洞窟ツアーが催行されています。
その先にはスカフタフェットル自然保護区(Skaftafell)が待っています。多様な風景や地形が見られ、ヴァトナヨークトル国立公園に吸収される前は独立した国立公園だったほど美しいエリアです。
そして南海岸の東端にあるのがヨークルスアゥルロゥン氷河湖です。ブレイザメルクルヨークトル氷河(Breiðamerkurjökull)の先端から崩れ落ちた大きな氷の塊が浮かぶ幻想的な湖です。クルーズに参加すると氷山を間近で見ることができます。ヨークルスアゥルロゥンのすぐ近くには漆黒の砂に真っ青な氷の塊が散らばっているダイヤモンドビーチや、フィヤットルスアゥルロゥン(Fjallsarlon)というもう一つの氷河湖があります。
地理、自然、野鳥・野生動物
南海岸はアイスランドをぐるりと一周する幹線道路、リングロード沿いにあるため、南部地方の中で最もアクセスしやすいエリアです。湿地や牧草地、黒い砂原、海水と淡水が混ざる河口など、多様な景観が見られます。
地表面の表土の下は Þjórsárhraun と呼ばれる広大な溶岩原です。沖合数百メートルまで続いており、波による浸食から低地部を守っています。アイスランドに多い深いフィヨルドが南海岸にないのはこのためです。
歴史的に漁村が少ないのもこの地方の特徴です。南海岸唯一の大きな港はソウルラゥクスホプン(Þorlákshöfn)といい、ウェストマン諸島行きのフェリーが出ています。山には農場もありますが、氷河性の洪水が頻繁におきるため、数は多くはありません。
一方、温泉はたくさんあります。最も有名なのはケプラヴィーク国際空港の近くにあるブルーラグーン・スパ温泉でしょう。地熱発電所で使われたお湯が偶然溜まってできた湖ですが、美肌効果が抜群だということで世界中から入浴客がやってきます。
ブルーラグーン以外の天然温泉ではスコゥガルに近いセリャヴァトラロイグ(Seljavallalaug)や、クヴェラゲルジ(Hveragerði)の近くにある「湯気の谷」レイキャダルル(Reykjadalur)などがおすすめです。人混みを避け、大自然の中でゆっくりと入浴を楽しめます。
また、南部地域では四季を通じて様々な野鳥が見られます。湿地や河口周辺には水鳥、レイニスドランガルやディルホゥラエイの崖には海鳥が営巣しています。
5月から8月の間には、崖に巣を作るパフィンを見られるかもしれません。アイスランドの人口の2~3倍にあたるキョクアジサシも飛来します。また、ハシグロアビやカモメ、アヒル類など、アイスランドで越冬する鳥もいます。
海辺ではアザラシが見られます。ヨークルスアゥロゥン氷河湖とダイヤモンド・ビーチ周辺がおすすめです。また、南海岸に限ったことではありませんが、アイスランド沿岸ではクジラやイルカが泳ぐ姿が見られるので、海沿いをドライブするときは是非観察してみてください。
アイスランド在来馬の乗馬も人気です。釣りやハイキング、シュノーケリング、ラフティングなども楽しめます。
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