旅行中もTPOに合わせてマナーを守りましょう

アイスランドに来る旅行者もいろいろです。きちんとマナーを守って旅行をする人もいれば、驚くような行動をとる人もいます。一部の旅行者の人々が行った、アイスランド人が笑ってしまうような行動や、思慮が浅く無謀ともいえる行動とはなんでしょう?

アイスランドの自然は本当に素晴らしくて美しい風景であふれています。その景色を求めてアイスランドには人口の数倍という数の観光客が訪れます。その大部分は自然を尊重し、自身の行動に責任を持って旅行する人たちです。

ですが一部の人たちは、羽目を外しすぎたり、浅はかな行動にでます。彼らのアクションは思わず笑ってしまうようなことがほとんどですが、時に非常な危険なことがあります。

さて、ここからは外国人観光客が取った驚くべき行動の数々を紹介します。

折り畳み傘を持ってくる

傘を使う人が少ないアイスランドPicture from 'Things to do during storms in Iceland'

アイスランドは確かに雨が多いのですが、傘は役に立ちません。風が強いので、雨が横に降るんです。時には下から巻き上げられて降ってくることも。

アイスランドは風が強いことで知られています。ですので雨の日には雨と風、両方に注意しなければなりません。そのため傘、特に骨の弱い折りたたみ傘は裏返ってしまうでしょう。そんなに日にはアイスランド人たちは防水のレインウェア上下を着て外出します。

しかし台風並みの嵐でない限り、アイスランド各地のツアーは催行します。雨天決行ですので旅行する皆さんの準備が大切です。レインコートだけでなく、防水や撥水加工を施したパンツ、靴はもちろん、帽子、それから濡れないバックも大事です。タオルや替えの靴下も持っていきましょう。

「悪い天気なんかない、きみの着ている服装が悪いだけ」というのは、アイスランドでよく言われる一言です。

ペットボトルの水を買う

水質が良く量も豊富なアイスランドの水

アイスランドの水は世界の中でも美味しい水です。そして、ペットボトルに入っている水は、水道の蛇口から出る水と同じ水です。水道の水は無料です。お湯には硫黄臭が混じっているので、必ず冷たい水をしばらく出してから、水を飲みましょう。

きれいな水、といえばシンクヴェトリル国立公園にあるシルフラの泉も見逃せません。飲む天然水スポットではありませんが、地下を通って濾過された水が大陸プレートの間を川のようにながれており100m近い水中の視界を楽しめます。水温が冷たいのでドライスーツを着てシュノーケリングダイビングを楽しめます。

観光スポットでも人気な滝の数々

夜7時前にパーティーを始めて、夜中前に帰る

アイスランドではパーティーは真夜中以降に始まります。多くの人は夜中2時くらいに出かけていきます。

ナイトライフの開始が遅いレイキャビクPhoto from Nightlife in Reykjavík

せっかくアイスランドまで来たなら、一晩くらいバーでビールやカクテルを楽しんでみてはいかがでしょうか。ダウンタウンのホテルに滞在しているのなら、帰りのバスや電車を気にする必要もありません。なぜならバーまではおそらくたったの徒歩5分!ホテルの場所にもよりますが、飲んだ後にも歩いて帰れる距離です。

冬なら帰り道でオーロラが見えるかも!夏なら白夜で昼間のような「夜」が楽しめます。

アイスランドの大晦日、寒い冬でもパーティーの心は忘れない

大晦日の打ち上げ花火。小さな子も夜遅くまで起きて新年をお祝いしますし、夜が遅いことについて、そこまでアイスランド人は気にしません。レイキャビクのナイトライフが盛り上がるのは夜中過ぎからですので、早く行き過ぎて寂しいバーを後にすることのないようご注意を!

外が寒いからと言ってプールに行かない

アイスランド各地にある温泉プール

確かに寒いです。寒いですけど、多くの人はプールに行って泳ぐのではなくて併設のジャグジーに入りに行くんです。まさしくプールサイドの露天風呂。またサウナで汗をかくのもいいですね。のぼせてきたら、プールに入ってリフレッシュできます。プールはアイスランド人にとっての銭湯みたいなもので、文化の一部です。アイスランド人らしい行動がしたいなら、寒い日でもプールは外せません!

水着を持ってこない

The Infinity Pool, at HófsosImage credit:Mike Kelley

アイスランドはアイスの国=氷の国という名前ですが、プール温泉に行く機会が多くあります。ブルーラグーンは水着着用、もうご存知ですよね?

The famous Blue Lagoon SpaPhoto from The Golden Circle & Blue Lagoon 

水着を忘れてしまったら借りることもできますが、そんなところにお金を使うのはもったいない!荷物になるようなものではありませんから、しっかりとスーツケースに入れておきましょう。


温泉巡りというテーマでアイスランド旅行? 温泉が楽しめるツアー/チケット


GPSに頼りすぎる

GPSはレンタカーを使う人の頼のもしい機械。ですが、所詮は機械。同じ名前の地名があるときに、どっちの場所なのかまでは判断できませんよ!

なんとこの男性、ケプラビーク国際空港からレイキャビクのメインストリート、ロイガベーグルにあるホテルを目指していたはずが…なんとアイスランドの北部にあるロイガベーグルに来てしまったのです。小1時間のドライブのはずが、半日のドライブとなってしまいました。

Many are still asking how this mistake occurred....Picture from Funniest Mistakes Tourists Have Made in Iceland

アイスホテルに泊まる計画をたてる

アイスケーブはあってもアイスホテルは無い

映画で見るもの全てを信じないでください。アイスランドには氷で出来た、アイスホテルはありません。アイスホテルは、スウェーデン、ノルウェー、フィンランド、そしてカナダにあります。アイスランドはアイスホテルができるほど寒くはないんです。アイスランドに来て体感してみてください。

冬に白夜、夏にオーロラを期待する

オーロラと百夜は同時には見ることはできない

白夜は夏限定、オーロラは冬限定の現象です。ここを間違えないよう、旅行計画を立てましょう。どちらかが見たかったらその季節を狙ってアイスランドに来るのが鉄則です。そのほかにも冬限定の氷の洞窟、夏限定の氷河湖クルーズやインサイド・ザ・ボルケーノなど、実はいろいろな季節限定ツアーがあります。

あれも見たい、ここにも行きたい、全部できるのはどの季節?そんな疑問があったらGuide to Icelandへ問い合わせてみましょう。アイスランド在住スタッフが正直に回答します。

6. 夏のキャンプに懐中電灯を持ってくる

薄暗くしかならない白夜のアイスランドPhoto credit: Philip Gunkel

上記のように、夏は夜も明るいですから懐中電灯の必要はないです。なぜかというと、夏のアイスランドは白夜になるから。アイスランドなど高緯度の地域では、夏には太陽が24時間沈まない白夜という現象が起こります。そのため真夜中でも明るく、また初夏や晩夏でも暗くなるのは夜遅い時間です。真夏にキャンプをするなら懐中電灯やランタンは不要です。

オーロラの写真を取るときにフラッシュが光る

オーロラは露出時間を長くして撮影

オーロラの写真が撮りたかったら、良いカメラを使って長い露出時間で撮影する必要があります。そもそもオーロラは遠いところにありますからフラッシュは意味が無いだけでなく、周りの人が眩しい思いをしてしまいます。普段から夜景や星空などを撮影してカメラのセッティングを勉強しておくのがおすすめ。予備知識なしに新しく購入した一眼レフを持ってくることほど、もったいないことはないですよ!

冬に日が昇ってから出かける

Throughout winter, darkness is omnipresent

冬は日照時間が短いです。もし日の出を待っていたら、日が出ているうちは車で移動、そして目的地に着く前に日が沈んでしまうでしょう。まるで冗談のようですが、本当の話。冬でも数時間は太陽が昇るので観光はできますが、上手に日の出・日の入りと付き合わないと観光ができません。そのため1日の中でたくさん移動し観光スポットを巡るよりも、2日間のヨークルスアゥルロゥン氷河湖/氷の洞窟へのツアーのように、時間をかけた内容のツアーがおすすめです。

温泉に小銭を投げ入れる

沼に投げ入れて約二立たないお金にする代わり募金しましょう

温泉や泉にお金を投げるのは、ゴミのポイ捨てと同じこと。自然を大切にすることは世界共通ですが、アイスランドの自然は特に脆弱で回復には長い時間がかかります。幸運を呼ぶ(かもしれない)からといってお金をやたらと投げいれるのも金属を飲料水の水源に投棄していること、つまりは環境汚染に他なりません。

アイスランドに来てレイキャビクから出ない

レイキャビクもいいけど、それ以外の場所もいいアイスランド

レイキャビクから離れた大自然の美しさが売りのアイスランド。「レイキャビクには何があるんだろう?」という思いで来ている人もいるかもしれませんが、レイキャビク以外の場所にこそ見どころがたくさんあります。

人気の場所も感動でいっぱい

レイキャビクからわずか2時間で行けるこの迫力満点の間欠泉。逃したい人がどこにいるでしょう。レイキャビクのホテルやバス停からピックアップのあるバスツアーを利用すれば、人気のゴールデンサークルがとっても気軽に観光できます。遠出の観光は面倒、観光バスって何か勝手がわからなくて…。そんなことを言っているとアイスランドの魅力を99%逃しますよ!

ゴミのポイ捨て

手つかずの自然は後世に残したいアイスランドの遺産

もちろんアイスランドに限った話ではありませんが、特に美しい景色の広がる自然の中だったらゴミを見たい人なんていませんよね。世界中どこでも、ゴミのポイ捨ては禁止なんて言うまでもありません。もちろんタバコの吸殻やガムだって、きちんとゴミ箱に捨てましょう!

ペンギンやシロクマを見たい

地球の反対側にいるペンギン

ペンギンは南半球に住んでいます!! 南極や南アフリカとか、アルゼンチンとか、オーストラリアに行ってください。その代り、アイスランドにはパフィンという鳥がいます。ぜひパフィンを見に行ってみましょう。

近くではあるけれど滅多にアイスランドには来ないシロクマPicture from  NASA Goddard Photo - Wikimedia 

またシロクマはアイスランドにはいません。北極と氷でつながるノルウェーやカナダの北部、グリーンランドで見られます。まれに流氷に乗ってアイスランドまでシロクマが漂着しますが、空腹のシロクマは非常に危険で会いたい動物ではありません。

空港の免税店を有効活用しない、とくにお酒

アイスランドのビールやリキュールは試しきれないほど種類があるPhoto by Roman Gerasymenko 

アイスランドの物価についての小言を聞かない日々はありませんが、それを言うならケプラビーク国際空港にある免税店で買い物をしてからにしましょう!アイスランドの消費税は25%、酒類にかかる税金はそれ以上です。アイスランドの酒類は政府専売制で、ビンブージンというお店でしか購入できません。営業時間は昼間のみ、安売りなどもないので、少しでも安く買いたいのなら空港の免税店で買ってきてしまいましょう。レストランやバーでもお酒は飲めますが、それは店内で飲食する分のみ。ですから一杯飲んだら瓶ビールよりも高いですよ!

天気を無視した服装しか準備していない

バケーション的な格好では残念なことになりかねないアイスランドの天気

「Dressing well」つまりはTPOに合った服装でという言葉は、アイスランドではお洒落に着飾ってください、ということではありません。「暖かい格好で」という意味です。一日野外を観光する予定なら、それなりの靴と、雨が降ってもいいようにレインコートを用意したり、一枚セーターを多く準備したりすべきです。ショートパンツ、デニムやコットンの服しか持ってこないというのもダメです。デニムやコットン素材は濡れると乾きにくく、体温低下の原因となります。夏でも暑くなることはないので、必ず防水の上着を準備してください。

そうは言われても、そんなアウトドアの服は持っていない、というあなた。そうは言われてもアイスランドの天気はあなただけのために晴れたり暖かくなったりはしませんので、やはりあなたがアイスランドの天気に合わせるしかないでしょう。

地熱活動の活発な場所で道を外れる

アイスランドには危険な地熱地帯が多くある

地熱活動の活発な場所は、不安定で湧き出る温水泉は100℃を越えることがあります。ですから道を外れたら重い火傷を負うこともありえます。

Many geothermal pools are very unpredictable

そんな危険な場所ですが柵などはないので、特に子供がいる場合には注意を。思わず触ってみたくなるそのお湯、高温だと思います。そして注意書きなどを無視して近距離でセルフィーを撮る大人もいますが、危険なのでマネしないでください。

苔をむしって名前を書く

繊細なアイスランドの苔

アイスランドの大部分の場所は苔で被われており、とても柔らかくて厚みがあり可愛らしいです。同時にとてもデリケートで、傷つくと回復するのに何十年、時には何百年もの歳月がかかります。何年も前の話ですが、レイキャビクからそう遠くない場所の丘にある苔をむしりとって自分達の名前を「書いた」人たちがいます。その傷跡はまだ回復していません。このように環境を破壊すると罰金が科されます。また、苔の上を歩くときは、慎重に歩きましょう。足を上げて、苔を蹴らないようにして歩いてください。

苔はアイスランドの立派な自然の一部

そこら中にあるために、ちょっとくらい、と思うかもしれませんが、その傷跡は何年も残ってしまいます。アイスランドならではの手つかずの大自然を残すには、ひとりひとりの高い意識が欠かせません。

オフロードを運転する

道以外の場所は走らないように

示された道をはずれてオフロードで運転することは違法で高額な罰金が科されます。本当に、止めましょう。その自然へのダメージは大きく回復には半永久的な時間がかかります。一見なんの変哲もない河原や砂地も、立派なアイスランドの自然の一部。禁止の看板がないからと言って、道を外れてはいけません。

 4WDでない小さな車でハイランドをドライブする

未開の地ともいえるアイスランドのハイランド

これは道? と思ってしまうような道が続くハイランド。4WDの車で無い場合は、ハイランド、山岳地帯に行くことはできません。そして4WDの車で行く場合も、2台以上のグループで行きましょう。助けが必要になっても、近くに助けに来てくれる人はいません。

ハイランドの道ですが地図ではF123というようにFで表示されています。ですから知らなかったといって進入してしまうのもご法度。一般的にFロードと呼ばれるこの道は本当に道が悪く、大型ジープでないと走行するのも大変です。小さい車を運転しているあなた、冒険気分でFロードに入っていってはいけませんよ!

火と氷の力を過小評価する

火と氷の国アイスランド、と揶揄されるアイスランド。その名の通り、火山と氷河の大きな力により形成された島ですが、その力を過小評価したり軽い気持ちで見に行ってみたいと思う人がいるようです。

真っ赤な溶岩を作り出すホルフロイン

2014年のホルフロイン火山は被害こそ大きくありませんでしたが、それは無人地帯であったことが幸いしたまで。近くでは溶岩の雨が降り注ぎ、危険でした。また有毒の火山ガスは近隣の住民を脅かし、レイキャビクでも呼吸器に持病のある人や高齢者、子供は市内で過ごすようにとの警告がありました。この火山の噴火中には天気予報とともに有毒ガス情報もニュースで取り上げられました。

氷の力と火の力がせめぎあうアイスランド

1783年のラキ火山の噴火では火山ガスによりアイスランドの80%の羊が犠牲となり、大きな飢饉を引き起こしました。溶岩が流れたり、爆発による直接的な被害こそ少ないものの、灰や火山ガスなどの影響によりアイスランドでの生活は少なからず火山の影響を受けているのです。

氷の冷たさも命に危険をもたらす

また、一見なんの危険な氷でさえ、時に牙をむくことがあります。アイスランドの氷河は専門のガイドと一緒に訪れましょう。また、流れのほとんどないシルフラの泉も、その水源は氷河にあり水温は体温を急激に低下させるほどの冷たさ。かつて悪ふざけして子供がシルフラの泉に飛び込みましたが、周りが笑い転げている間に子供は低体温症に陥り、助けを必要とする事態となりました。

ヨークルスアゥルロゥン氷河湖の氷に乗る

湖とは言われていますがヨークルスアゥルロゥン氷河湖は海に続いており、そこに浮かぶ氷の塊は流氷のようなもの。つまりは岸から離れて行ってしまうのです。また平に見えても、ひっくり返ることもあり危険な氷です。乗ってはいけません!

身を危険にされしてまで撮影するものではありません

水温はもちろん低く、万が一水に落ちたらパニックに陥るでしょう。水深も深く、自力で岸に上がるのは困難です。冬には分厚い氷が並び、ちょっと乗ってみたくなる光景かもしれません。ですが、それは人間の勝手な思い込みで自然はいつ牙をむくかわかりません。氷河湖を見るだけでなくもっと身近に感じたいなら、水陸両用ボートツアーゾディアック・ボートに乗って氷河湖のクルーズを楽しむのが安全で、なによりもっと素晴らしい経験です。

レイニスフィヤラのブラックサンドビーチでセルフィーを撮りまくる

穏やかな波の合間に大きな波がくるレイニスフィヤラのブラックサンドビーチ

アイスランド南海岸の絶景スポットのひとつ、レイニスフィヤラのブラックサンドビーチ。美しい黒い砂浜と迫力ある大きな波、切り立つ崖など、ブラックサンドビーチならではの光景が楽しめる場所です。三脚を使って写真を撮影する人や、大きな波を背景にセルフィーを撮る人など大賑わいですが、実はとって大きな危険が潜むビーチです。

ブラックサンドビーチの周囲は強い離岸流が流れ、突然発生する大きな波に足元をすくわれると、なす術もなく沖合へと流されてしまいます。波を追いかけながら走り回っていると、突如襲い掛かる大きな波で濡れてしまったという人は少なくないでしょう。ですがそれで収まればラッキーです。写真に集中するあまり、波に足をすくわれ態勢を崩し、海へ流されてしまった観光客の人もいるのです。

このような危険のため、ビーチには警告の看板が立つまでになりました。

ビーチでは水辺に近づきすぎず、写真やセルフィーに熱中しすぎることのないよう気を付けてください。


アイスランドは犯罪も少なく、「安全」で「安心」して旅行できる国であることは間違いないでしょう。ですが、この記事で紹介したような「うっかり」によって身を危険にさらしたり、周囲の自然を破壊することもあるのです。どこの国の旅行でも同じですが、マナーを守り、ガイドや地元の人の注意には耳を傾けるようにして観光したいものですね。