アイスランドの天然の温泉

アイスランドは氷と炎の国と呼ばれまています。国土は地球の「ホット スポット」の上に位置するため、火山活動や地熱活動が活発です。水が豊かな国でもあり、国の至る所に氷河があります。 地熱活動、氷、炎の組み合わせにより、国中に多数の温泉がある国なんです。

その代表は皆さんもご存じの世界最大の露天温泉 ブルーラグーン。ですが日本同様、温泉は1カ所だけではありません。数多くある温泉はきちんと整備された場所もあれば、昔のままの自然の姿をとどめている、日本ではなかなかお目にかかれないような秘湯もあります。 

アイスランドの温泉といえば ブルーラグーン

ブルーラグーン

(Photo: Blue Lagoon)

ブルーラグーンはケプラビーク空港からおよそ20分、レイキャビクからも45分ほどの距離にあり、手軽に訪れることができます。ゴールデンサークルと一緒になったツアーなどもあり、訪れ方はさまざま。自分のスケジュールにあったものを探してみましょう。



その他にもある、温泉施設の数々

ブルーラグーンの他にも、アイスランド北部にあるミーヴァトン・ネイチャーバスを知っていますか? 小規模ながら、ブルーラグーン同様に薄い青い色の乳白色のお湯で満たされた温泉施設です。



また、レイキャビク近郊には、シークレットラグーン(Secret Lagoon)フォンタナ・スパ(Fontana Spa)があり、ゴールデンサークルの旅の後に立ち寄るのにお勧め。

シークレットラグーン

(The Secret Lagoon. Picture from Secret Lagoon by Breathe Iceland)

ダウンタウンには公共のプールもあり、ジャグジーが併設されています。気軽に立ち寄れる距離なので、ちょっと疲れた、ゆっくりしたいという時にお勧めです。

ではここからは、ユニークな秘湯温泉の数々をご紹介。

 

上記の地図で表示る印をクリックすると、各温泉スポットの位置を確認できます。

1. レイキャダルル:レイキャビク 近郊の温泉

レイキャダルルの野天風呂

アイスランド語で「蒸気の谷」を意味するレイキャダルル (Reykjadalur) は、レイキャビクから簡単に訪れることのできる温泉エリアのひとつです。45分のドライブで、クヴェラゲルジ (Hveragerði) の町に到着します。ここから、川沿いにハイキングをすると温泉が川にわきでるレイキャダルルに到着します。

レイキャダルルの様子

写真:Regina

ハイキングはそれほど大変なものではありませんが、深い谷を見下ろす場所を崖ぎりぎりで歩かなければならない場所もあり、高所恐怖症の方にはお勧めしません。45~90分のハイキングで温泉の湧き出る川に到着しますが、途中には渓谷を流れ落ちる美しい滝や、泥の中から泡が立てて湧き出る温水泉など、様々な見どころもあり、ゆっくりと景色を楽しみながら行くのがおススメです。写真を撮ったり、休憩しながら歩けば、それだけ時間がかかります。温泉の湧き出ている場所には木道が設置されていますが、トイレや更衣室はないのでご注意ください。



2.セリャヴァトラロイグ:地熱温水プール

セリャヴァトラロイグ (Seljavallalaug) はアイスランド南部にあります。プールは長さ 25m、幅 10m、1923年に建設されました。人の手が加わっていますが、プールに流れ込む温水は紛れもなく天然温泉です。狭い谷の中の山腹に建設されたこのプールは、息をのむような自然の景観に囲まれており、その風景を楽しみに来る人も多い場所です。

セリャヴァトラロイグ の温泉プール

セリャヴァトラロイグには、古い更衣室があります。プールの掃除は年に一度だけなので、汚れているように見えることもあると思いますが、周囲の静かな美しい景色の中にたたずむプールは訪れてみる価値のある場所です。

2010年のエイヤフィヤトラヨークトル (Eyjafjallajökull) 火山の噴火により、このプールは完全に火山灰で覆われてしまいましたが、今では昔の姿を取り戻しています。



3.ランドマンナロイガルの秘湯

ランドマンナロイガルの温泉

写真:ランドマンナロイガルツアー|スーパージープ

アイスランド中央部を占める高原地帯、ハイランドと呼ばれるエリアにある、ランドマンナロイガル(Landmannalaugar)。「ロイガル」というのはアイスランド語でプール、温泉というような意味があります。ハイキングで人気のある、ランドマンナロイガルは、地熱活動が活発で、今でも溶岩の間から蒸気が噴出していたり、変色した鮮やかな大地を見ることができる、不思議な場所です。

ランドマンナロイガルの風景

そのキャンプサイト付近には高温の温泉が湧き出ており、川の水と混じって入浴に適した温度となっています。更衣室などはありませんが、大自然を目の前にしてお湯につかるのは、アイスランドならでは。ハイキングのついでにぜひ立ち寄ってみてください。



4.グリョゥタギャゥ:北アイスランドの洞窟温泉

グリョゥタギャゥ(Grjótagjá)  はアイスランド北部にあり、レイキャビクからは行けません。北部を旅行しているなら是非行ってみましょう。 アークレイリ (Akureyri)に滞在していれば日帰りで行くこともできますし、 ミーヴァトン (Mývatn)湖からであれば、グリョゥタギャゥはすぐそばです。

グリョゥタギャゥの洞窟

グリョウタギャウの水温は一定ではなく、1970 年代後半には温度が50℃ほどもあり熱くて入浴できないほどでした。以降、水温は下がってきていますが、現在でも日によっては入浴に適さないほど熱い場合もあります。また洞窟内の落石の危険性もあり、現在ここでの入浴は禁止されています。人の手の加わっていない、洞窟に湧き出る温泉。まさに秘湯という感じです。入浴はできなくても見に行く価値は十分にある場所です。洞窟を下りますので、足元にはご注意を!



5.ヴィティ:火山の中の温泉

ヴィティの温泉

最後にどうしても、ご紹介したいのがこのヴィティ(Viti)という温泉。アイスランドの内陸部にあり、どこの町からもアクセスが大変な場所にあります。

ヴィティというのはアイスランド語で「地獄」という意味です。実はこのほかにも、クラプラ(Krafla)火山にもヴィティがありますが、ここで紹介する温泉はアスキャ(Askja)火山にあるヴィティです。お間違えなく。

アスキャ火山のヴィティ温泉

写真: Askja hiking and hot springs

古い火口に出来上がった温泉、ヴィティの水温は20℃から60℃の間で変化し、底は泥でぬかるんでいます。火山クレーターの東部分は、一部の泥が非常に高温になっているので危険です。お湯には硫黄分が多く含まれており、硫黄の蒸気で気を失ってしまう可能性もあるのだとか…。それでもこの場所はアイスランドで最も神秘的で、大自然の力を感じることのできる場所だと言われています。



決して人に優しいだけではない、アイスランドの天然温泉の数々。地球の鼓動が聞こえる、そんな場所ではないでしょうか。

氷と火の国アイスランドを存分に楽しんでくださいね!